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上達の鍵は何が出来ないのかを知ることですよ

Posted on: 2008年4月26日

 ただ漠然と練習していても上達しないということを、本質的に知った1ヶ月でした。目標を持つことや、課題を設けることも大事ですけど、出来ないことを出来るようにすることこそ、練習の本質ですね。出来て当たり前のことは、練習する意味を持ちません。出来ることをいくら並べても、復習に過ぎません。その先に到達するためには、何が足りないのか、何が間違っているのかを、見極めることも大切でした。
 
 熟練のフィギュアスケーターでさえ、スケーティングが疎かになっているという話題を目にしました。ジャンプやスピンがいくら上手くても、基本的なスケーティングがなっていない人が多いと。片足滑走がろくに出来ない、そのために美しさに欠け、雑なスケーティングに見えてしまいます。競技としては廃れてしまったコンパルソリや、技の難易度だけが重視されるといった傾向が生んでしまった、最近の傾向なのかも知れません。決して難しいことではないのですけど、実はとても大切な事でした。
 
 教室に通ってみたいという淡い希望があったのですけど、気がついたらそうした場所で教えてもらうべきことは、出来るようになっていました。今になって思えば、教室に行っていたほうが上達が早かったかどうかと思うと、やっぱりそうでない気がします。最良の教師は、身近にいる上手な方々だったし、見よう見まねで挑戦する、自分自身でした。
 教室では、同じ程度の方々と一緒に練習します。比較して、出来る出来ないはすぐ判別がつきます。矯正も早いでしょう。しかしこの方法は、習得が最も遅い人のペースで学習することとなります。弱点が目に付いても、得手を伸ばすという練習にはなりません。本当は段階を踏んで、「出来ないこと」に集中するべきなのに、「出来ること」だけをひたすらやらされます。
 小脳は優れたもので、正しいことを確実に習得していきます。しかし、ただ漠然とこなす作業の中で、妙な癖がついてしまうことがあります。これが実は大変厄介で、小脳が間違ったことを覚えてしまったためのものです。なので、意識的に矯正するのが大変困難です。意外にも、そうした普段の練習の中でついてしまったんだろう、難しそうな癖を持つ初心者を目にすることがあります。恐らく、本人は気付いていないでしょう。その後に覚えることによっては、その癖が壁になるだろうことが、私には見えてしまうのです。
 
 特に年配の方々に多い傾向は、足だけで滑っている人が多いことです。体で滑っていないのです。でも、その方法を確実に習得することは、教室では難しいと思います。はっきり言って、平均的な練習では駄目なのです。あらゆる状況で自分なりにコントロールするアプローチから、その技の根本を習得しないと、本当に出来るようにはなりません。今にも止まりそうなゆっくりした速度で覚えて、最終的には自分の限界的な速度で出来るようになるのが、理想です。教室では、技を教えてもらうことは出来ると思います。しかし、どうしても下手な人に合わせた平均的な練習になってしまいます。本当の練習とは、速度を変えながら、自分なりに何度も何度も繰り返し練習することなのです。
 遅い速度であれば、はっきり言って足だけで滑れます。でも、いざ速度を出そうと思っても、出せません。出したにしても、覚えた技が何一つ出来ません。体で滑っていないからです。
 
 欧州の本場では、スケーティングの基礎を徹底して練習してから初めて、いろんな技を覚えるそうです。基礎が疎かでも、技の習得は可能ということは、今の日本の現状が証明していますけど、一度ついてしまった悪い癖に気付かなかったり、伸び悩みの原因になっていることが多いのではないかと、そんな気もします。スピンの練習は、遅い速度から始めるべきですが、最終的には速度を乗せる必要があります。それはジャンプも同じです。つまり、速度調整の過程こそ、練習というわけです。速度にメリハリがつけられれば、いろんな状況の変化が出てきます。それをコントロールする技術こそ、覚えるべきコツなのです。ある速度までなら上手くいくが、それ以上だと失敗するという場合、微妙なコントロールがまだ正確でないことがわかります。速度を調整しながら練習すれば、その壁を見つけることは容易いです。壁が見えれば、つまり失敗する箇所を把握できれば、矯正もスムーズです。速度を変えず、高速でただ壁にぶつかっていても覚えられませんし、遅い速度に徹して壁を見つけることが出来なければ、下手なままです。スムーズな上達には、速度の幅広さが不可欠なのです。
 
 スケートの技の習得には、画期的な練習方法なんて何一つありませんでした。はっきり言って、やってみるしかないのです。当然いきなり出来るはずもなく、でもやるしかないのです。遅い速度で、最初は小さく、少しずつ、やっていきます。ちょっとでも出来れば、大きな進歩です。そこから、段々と早く、大きくしていけばいいのです。最初の一蹴りからスピン・ジャンプまで、それは全て同じです。やってみるしかないのですから、自分に如何に課題を課せられるかが決め手です。教室では難しいかも知れません。個人レッスンなら、安心してどんどん挑戦できるでしょう。私は独学でしたが、ほぼ教本のステップ通りに進めてきました。やりたいことは、常に次のページにありました。貪欲に挑戦してきたことが、結果として早く覚えられた最大の要因でした。
 
 独学でやるなら、教本だけでは絶対にマスターできません。DVDやビデオが必要不可欠です。同時に、熟練スケーターの盗み見がとても役立ちます。失敗しているところもよく観察すると、良い意味での悪いお手本になります。綺麗だと思ったら、どんどん真似をします。変だと思ったら、絶対に真似をしないように気をつけますw そうした練習も、確実に上達するための糧になります。
 
 紆余曲折はありましたけど、気がついたら「私の真似をして練習する」方々が、最近目に付くようになりました。恥ずかしい半分、ちょっと嬉しいです。「上手くなりましたね」と言われることも多くなりました。まあ、まだまだ初級の域なのですけど、それでも、自分が始めた頃に憧れた方々には、随分近づいたんだなあと、実感できました。趣味スケートですけど、気持ちよく、楽しく滑れることが、自分だけでなく、周りの人も楽しませられる。そんな魅力もあるのがフィギュアスケートです。
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