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SONYのMDR-CD1700ですよ

Posted on: 2009年10月14日

 今回はヘッドホン。SONYがまだオーディオに命を懸けていた時代の品です。
 
 MDR-CD1700。当時私はスタジオでベースをかき鳴らしていた時代。ヘッドホンは単価が安いだけに、ちょっとした投資で超高級なハイクオリティサウンドを味わえる、便利なマストアイテム。スタジオモニタとしても、リスニングにも使える、密閉型のヘッドホンを欲していた私は、CD1700以前にもCD1000を愛用していたものの、これはヘッドバンドの根元が折れてしまい昇天。圧倒的なレンジ感とクリアな音像に惚れ込んで、二代目となる高額ヘッドホンも躊躇無く購入、もちろんカード(苦笑)。定価で25,000円だったかしら。
 
 レビューだの実際の使用感だのは、ぐぐってもやふってもガンガン出てくる銘器なので、その辺を御参考に。MDR-CD1700とやれば、世界中から絶賛の声。
 バイオセルロースの振動板も当時のSONYのお家芸ですね。ことヘッドホンとツイーターについては、この素材とんでもない素質を持った、究極のマテリアル。高音域に求められる素材の特性は、まず硬いこと。高周波のエネルギーを効率よく、高速で伝達できることが重要です。同時に硬い素材だと内部損失が低く、共振を起こしやすくなります。理想としては、密度が低くある程度の弾性があること。そして、軽い事。軽ければ、振動させる為のエネルギーが少なくて済みます。しかしこれらの要素は互いに相反する要素です。軽い素材は硬さが乏しく、硬い素材は密度が高くて重いのです。一般的なツイーターには、アルミや高価なものだとマグネシウム、チタンなどが用いられます。高音での振動となれば、1秒間に2万回以上も振動する訳で、そのエネルギーを考えると、素材の密度も馬鹿に出来ません。ツイーターはまだ低周波を出さなくて良いのでまだいいですが、ヘッドホンとなると60Hz程度の振動も求められます。
 
 安いヘッドホンならともかく、高級な密閉型となると、その技術はフルレンジのスピーカーに近い技術が求められます。フルレンジスピーカーの場合、振動板には紙とアルミのハイブリッドが良く使われます。どちらも適度な硬さと軽さ、内部損失を持ち合わせています。ヘッドホンでも、かつてはアモルファスダイヤモンドを蒸着させたり、その工夫は歴史を辿ってもなかなか面白いものです。紙が振動板にかなり適した素材だった事は明らかですが、その特性をさらに発展させたものが、バイオセルロースですね。バクテリアによって人工的に作られる繊維。食材として一番近いのは、ナタデココだそうです。高域重視の当時の風潮と相まって、バイオセルロースは画期的な素材でした。
 
 今では、木の振動板なども登場しています。ヘッドホンは鼓膜を直接振動させるシステムといっても過言ではなく、そのチューニングはスピーカーのそれとは全く別次元らしいです。スピーカーは空気というか、室内環境を振動させるシステムですからね。
 
 話は逸れますが、SONYのヘッドホンはそれこそWALKMANと平行する歴史でもあり、私もその時代に応じて各種のヘッドホンを使ってきました。インナーイヤータイプの装着感の悪さから、敢えてヘッドホンのHAIRシリーズを使っていました。MDR-A40Lとか、ルイジ・コラーニデザインのMDR-A60も愛用してましたね。DISCMAN時代はインナーイヤーに逆戻りして、MDR-E484でした。車に乗るようになって、ポータブルオーディオとは完全に決別しながらも、カセットテープ時代の最後の世代となるWALKMAN、WM-WE7はその画期的なデザインに惚れて即決購入。画像貼っちゃお。
 かっこいいなあ。アンテナが付いたワイヤレスタイプで、耳元で基本操作が出来ちゃう優れもの。1997年の発売。ヘリカルのアンテナがものすごくオタクライクで、どこかのアニメにそのまま出てきそうなグッドデザインぶり。街中で付け歩くには、かなり勇気がいりますが、その目立ち度は抜群です。秋葉原のホコ天なら違和感ありませんけど。このデザインに惚れて欲しがりながら、結局手にしなかったという人の多いこと多いこと。残念ながら、その時既にカセットの時代は終っていたのですね。
 
 この愛器も私のカセット時代の終焉に伴いお蔵入りで、その後は専らカーオーディオ一辺倒でまたもポータブルから離れますが、その頃にCD1700を購入した記憶があります。WM-WE7は今も健在ですが、経年劣化が激しく、ヘッドホンのウレタンは腐り、ヘリカルアンテナは黄色く変色。バッテリーも恐らく死んでます。ガム型電池は特殊なハーフ形状で入手も難しいです。何より、カセットなんて今更使いませんし、MP3ウォークマンの代わりにはなりませんね。
 
 うーん、このデザインはあまりにも惜しいので、これをそのままソリッドウォークマンに出来ないものでしょうか。改造して作れそうな気もしますが、是非SONYに復刻兼ねて製品化してもらいたいものです。筐体は充分に今のソリッドプレーヤーは納まるでしょう。今のWシリーズが一番近い製品ですけど、このデザインはいまいち。林檎を追いかけているようでダメですね。やっぱりWE7ですよ。
 
 閑話休題。CD1700をポータブルで使う勇気はありませんね…。でも、ベッドに横たわってそのまま朝を迎えられる、もっとも装着感に優れたヘッドホンでもあります。勿論音質はこの上なく、オーケストラなら楽器の位置まで明確に浮き上がる立体音像です。つくづくSONYはいい仕事してましたね。
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コメント / トラックバック5件 to "SONYのMDR-CD1700ですよ"

蒸着は豪華wWM-ME7かっこいいですね、ソニーの本気魂は好きですが、ゲーム機のやり方はちょっと^^;MDで出さなかったのが、良くも悪くもソニーらしいちゃらしいですね。でもこれ、本当にMP3プレイヤーと合体して欲しいですね。凄いデザインです。今の技術なら、ヘッドフォンにカード挿入する形になると思われますが、是非アンテナは意味無くてもあってほしいですね。レイバーみたいでかっこいいですから。小型の互換性のあるHDDより、SDカードの方が交換、対応しやすいなんて素人ながらに思います。本気ソニー開発部!?本気ソニー魂なら、ipodなんか追っかけないような気がします。すでにユーザーとしてやりやすいipod互換でも良い気がしますが。利権絡みで高くつきそうなので、その辺は互換しなくても良いかもしれないです^^;経営や資産運用、ブランドイメージが選考して、ソニーは会社の体制として、大事なものを忘れているような気がします。熱い技術者達は大勢居ると思うんです。

よっしーしゃんも同意ですか!やっぱりいいですよねこれ。SONYに要望出してみたら、検討する旨の返事を貰いました。「デザインの復活も含め」とあったので、もしかしたら?あるかもですね。要望には、携帯電話のハンズフリーヘッドセットとして、Bluetoothにするのはどうかと書き添えました。それなら、メモリープレーヤーとしても、携帯用ヘッドホンとしても、車の運転中にも通話が出来る、一挙三得のマルチヘッドホンになります。筐体の大きさはバッテリーとコントローラーを上手く収めるために必要なものでしたが、その大き目の筐体をそのまま生かせば、メモリスロットもいけるしUSBメモリとしてもいけそう。SONYらしさって、AIBOとかこれとか、DoDeCaHornとか、ゆとりにトロンとか、そういう遊び心のエッセンスにもあると思うんですよ。もちろん、8ミリビデオとか、DAT・βに限らず、CDやMiniDV、MD、挙げたらきりがないですが、そういうものですよ。

要望出してみたって流石です^^bトロンが出てきて、もう少ししたら、スカウターが世に出るんじゃないかと思ってました。大統領のカンペに透明版に文字が出るものがあったので、技術的には本格的なものが作れるのかと思ってました。MGSでスネークがそんなの使ってたような!?リアル軍ではもうあるのかもしれないですね。SONYらしいSONYは大好きです。

 MDR-CD1700をキーワードにして検索していて、たまたまこのページを拝見しました。実は、私もMDR-CD1700を持っていまして、いまだに大事に使用しております。このヘッドフォン、レンジが広くてそれでいて疲れない音で、とても気に入っています。また、装着感もやわらかくて長時間聴いていても痛くならないところも良いところです。
 さらに、インナーイヤー型のMDR-E484も持っていまして、これもいまだに大事に使用しております。携帯音楽プレーヤーの普及に伴って、各社から様々なカナル型も含めてインナーイヤー型のヘッドフォンが多数出ていますが、残念なことに、私個人的にはMDR-E484よりも好きになれる機種がありません。MDR-E484が発売されてからかれこれ20年近くなり、様々な技術は進歩したはずなのですが、ヘッドフォンの音質が進歩したかというと、それは疑問に思えます。今のヘッドフォンの音質がしっくり来ない原因として、MP3に代表される圧縮された音源を聴くことが一般化していることがあるのかもしれません。音の細かなニュアンスまでも再現できるヘッドフォンですと、圧縮された音源の粗まで聞こえてしまうので、逆に好まれないのかもしれないとも思います。
 今愛用しているMDR-CD1700やMDR-E484がいつまでもつか分からないので、新しいものを買っておこうと色々な機種を試聴しているのですが、気に入るものがないのが現状です。残念ながら、今はどのメーカーも「オーディオ命をかける」時代ではなくなってしまったので、仕方がないのかもしれません。
 最後に、MDR-CD1700といえば、スガシカオさんも大変気に入っているという記事を見たことがあり、少し嬉しかったです。
 徒然なるままに書いてしまいましたが、MDR-CD1700とMDR-E484について触れてくれていることになんだかとても嬉しくなり、コメントを書いてしまいました。以上です。

norixsatoxさま
 コメントありがとうございます。E484を今も使っていらっしゃるとは驚きです。デジタルソース、特に圧縮されたものだとその真価を発揮するのは難しいですが、アナログソースならきっとすばらしい音でしょうね。
 ソニーの一時代を築いた名器です。どうか大事になさってください。

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涼規じゅん

  • UPした写真、全部私の使い込んだガラケーからだけど…。スマホになったら写真めっちゃ綺麗だって聞いてるから羨ましいな(;'∀') このご時世にまだもうちょっとガラケー継続の予定です(;^_^A 3 days ago
  • これで東京以外での遠方のお出掛けはしばらくないかなー…。しんどくなったときは動物写真見返して乗り切るのだ…!(;^ω^) 3 days ago

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