KunadonicLiveSpaceSystem

フィギュアスケートとバレエの関係ですよ

Posted on: 2010年3月29日

 全然別物ではないですね。フィギュアはバレエに多大な影響を受けています。バレエが無ければ、フィギュアもなかったでしょう。
 
 どのくらい関連しているかというと、まずフリースタイルの生みの親でもある、ジャクソン・ヘインズはプロのバレリーノでもありました。フリースタイルの演目はバレエ的な要素が多く見られ、衣装なども他と比べて最も近いものと言えるでしょうか。アイスダンスと社交ダンスはよく比較されますが、近い点より異なる点のほうが多い印象も強く、むしろバレエ寄りと見ると理解しやすいものだったりします。アイスダンスは歴史的には浅いですから、やっぱりバレエを礎に育まれたものだといえます。
 
 まず、トゥピックの存在。これはまさしく、トゥシューズに類似するものです。ルルヴェが本来の目的だったろうことは、想像に難くありません。しかし、スケートは滑るものですから、その活躍の機会は限られます。バレエに於けるマイムの捕らえ方に近い要素を持っているでしょうか。バレエが舞踊芸術であるように、フィギュアもまずスケートの滑走が主体であるわけです。その為、トゥピックはむしろ、ジャンプなどの技に使われるものとなっていきます。これもまた、必然でしょう。
 その起源が、図形を描くことだったというのも、興味深い事実です。バレエの場合、バロ(Ballo)と呼ばれる丁度フィギュアで言うコンパルソリー図形と似たようなものでした。その後最盛期を迎え発展しますが、徐々にモダン派が台頭、バレエは古典と並存する形になります。ヘインズがフィギュアに取り入れたのは19世紀中頃ですから、既にモダン派が確立していた時代です。モダン派をどれ程意識していたかは分かりませんが、クラシックバレエの技術的要素が多く取り入れられていて、どちらかといえばクラシック系と思われます。
 
 クラシック・バレエの様式主義的傾向が、フィギュアスケートの方向性と合致したというのは、想像に難くありません。バレエに足りない要素としての競技性、スケートに足りない要素としての芸術性をそれぞれが求めれば、その答えは今のフィギュアスケートに全部あります。また、共通する土壌と志向性も興味深く、補完する要素のかみ合いも見ても、なかなか面白いです。バレリーナといえば、被差別民いわゆる、身分でいう下層に当たる人々の職業だったことも知られています。どう考えても、欧州のハイ・ソサエティーが自らの為に、バレエを踊るというのは考えも付かないこと。これを結びつけたのが、アメリカ人であったというのも、また必然でしょう。
 想像の域を出ませんが、フィギュアであれば、バレエのような優雅な舞を自ら楽しめる。フランスであれば、虐げられたバレリーナもスケートなら、一躍上流社会で注目を集める可能性がある。そんな時代の息吹を取り込んでの、発展だったのかも知れません。フリースタイルという名前も、考えてみれば象徴的ですね。
 
 バレエの技術がモダン派に圧倒され、様式化していくのと同じ経緯を辿ったのが、イギリスのコンパルソリーでしょう。しかし滅びるものではありません。
 アイスダンスの流れは、衰退したイギリスの上流社会が根源です。コンパルソリーに変わるフィギュアの新たな嗜みとして、形になったものと思われます。フリースタイルに否定的な向きがあった可能性も、私は考えています。氷上の社交ダンスとして彼らが思い付くのは、時間の問題。ただ、バレエとの融合に成功したフリースタイルと同じようには、行かなかったように思います。少なくとも、社交ダンスとは全く別物になってしまっています。そもそも、多人数で楽しめる「滑走」というのは難しい(アイスダンスのパーティー(夜会)を行うのはほぼ無理でしょう)。やはり、バレエとの融合こそ真髄であったといえます。
 
 ※「チャップリンのスケート」という無声映画で、ローラースケートを嗜む夜会という「雰囲気」だけは感じ取れますが、これが夜会における社交ダンススケートの限界かと、私は思います。アイスダンスが競技化するのは、止むを得ないものかと感じています。
 
 音楽に歌の入ったものが禁じられていること、演技中の拍手がタブーでないこと、舞踊(滑走)という芸術性が主体のものでありながら、高度な技巧が要求されること、そうした技術が様式化し歴史と伝統に支えられていること、しかしながら新しい試みや発展を受け入れ、現在も進化を続けていること等、やはりバレエとフィギュアスケートは、類似性が高いです。
広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

KunadonicLiveSpaceSystem

 岐神葵のぼうけんのしょ。

 岐神葵のブログらしいです。
「事実は小説より希なり」
 架空の人物の閉じた世界のありえない話なんかより、何百倍も面白いリアル体験。そんな人生を目標に、意味不明な挑戦と挫折を繰り返しています。

2010年3月
« 2月   4月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

アーカイブ

涼規じゅん

  • RT @okome_dbs: 阪俺お品書きできました~。新刊をとても早く作ってしまったのでグッズも作ってみました。実用重視でバッグとメガネ拭きです、自分用の延長です。 しこ(やなうるぴ)様の委託品もあります。お隣は菜々様なので遊アキのようです♥ https://t.co/9cA… 2 days ago
  • RT @hanatsumi: 早くも続編のリリースが待ち遠しすぎるゆるゆる劇場。実は大昔別名義で同人誌まで出してたりして。結構な数余ってるので新たにハマった人に配って歩きたいところだけど、この本劇場版ネタだから劇場版がリリースされないと配れないな。あー劇場版がリリースされないと… 4 days ago

RSS カギの救急車Facebookページ

  • エラーが発生しました。フィードがダウンしているようです。あとでもう一度やり直してみてください。
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。