KunadonicLiveSpaceSystem

シャッターとフラッシュですよ

Posted on: 2010年6月21日

 さあ大人気好評連載中のカメラ講座も3回目です! 今回はシャッターとフラッシュです。
 
 シャッターというと、今のカメラはそのほとんどが、フォーカルプレーンという形式です。シンプルで高速という利点で、デジタル一眼レフでも主流になっています。他にもう一つ、優れたシャッター形式があるので紹介しておきます。それはレンズシャッター。レンズの絞り機構と似ているシャッターで、レンズ内に設けられます。高速度のシャッターを作りにくいという欠点があるものの、フラッシュに全速度で同調するという利点があります。これは、どんなシャッター速度でもシャッター自体が全開になるためです。元々はこちらのレンズシャッターのほうが歴史が古く、フォーカルプレーン以前は全部これでした。フィルム面積の広い中判カメラや大型カメラは、フォーカルプレーンにすると巨大なシステムになってしまいますので、小型のレンズシャッターが多いです。デジタル一眼や35mmは面積が小さいですから、フォーカルプレーンが適しています。尤も、一部のレンジファインダーカメラやコンパクトカメラなど、一眼レフでないものには意外とレンズシャッターも採用されています。フラッシュ同調を考えると、そのほうが適している場合もあるんですね。
 
 フォーカルプレーンは、窓のブラインドとかシャッター、カーテンをイメージすると分かりやすいです。左右に動くものであれば、両開きのカーテンに似ています。先幕と後幕の2つがあって、まず先幕が開きます。指定秒数後に後幕が閉じる仕組みです。利点は高速シャッターだと申し上げましたが、これは実は、先幕と後幕との間を、スリットのように細い隙間にして走らせる事で実現しています。つまり、1/4000とか1/8000というシャッター速度は、細い隙間が感光面を通り過ぎるだけで、全開にはなっていないんですね。これで確かに、物凄い短い時間のまさに瞬間を切り取る事が出来ますが、残念ながらフラッシュが使えないんですね。フラッシュを使う場合は、シャッターが全開になっていないと駄目なんです。フォーカルプレーンの場合は、フラッシュの同調速度に注意する必要があります。その点、レンズシャッターは1/500でも全開しますから、シャッター速度を気にせずにフラッシュを焚けるんですね。
 
 シャッター速度が高速な利点は、実は絞りとの関係にあります。明るいレンズでボケを生かそうと撮影する場合、晴れた昼間などではどうしても明るすぎになってしまいます。F2ほどの明るいレンズですと、超高速シャッターが大変便利です。背景が綺麗にぼけた、立体感のある写真になります。
 
 さて、続いてフラッシュの話です。
 フラッシュと一般に呼ばれますが、これは広義で現在使われているフラッシュは、100%電子制御フラッシュ。昔はフラッシュバルブと区別するために、ストロボとも呼ばれていましたが、既に死語かも知れません。
 フラッシュは、実はカメラの撮影においてはかなり特殊な位置づけなんですね。というのも、普通カメラの撮影では、定常光を受動的に切り取って撮影します。パッシブという感じなんですね。ところがフラッシュの場合、定常光ではありません。瞬間光ですよね。これはどういうことかというと、カメラで光を切り取るのではなく、むしろ光で瞬間を切り取る感じになるんです。つまり、アクティブな感じなんですね。カメラは、どちらかというとシャッターと絞りを開けて用意しておいて、そこにフラッシュの瞬間光を当てて、撮影するという感じなんです。だから、カメラ側の調整はほとんど意味を成さなくなる傾向がある、というのがフラッシュ撮影の実態です。
 
 フラッシュの光は点光源なので、被写体が遠くになればなるほど、光が弱くなります。フラッシュの光の強さは、ガイドナンバーで表されています。このガイドナンバーが結構重要で、計算式を覚えれば絞りのF値でどのくらいの距離まで光が届くか計算できたりします。でもまあ、実際はいちいち計算なんかしていられないので、現在の絞り値でどこまで光が届くだけ、知っておけば充分です。現在のフラッシュは自動調光制御となっています。TTLと呼ばれるものは、カメラの内部にセンサーがあって、シャッターが開いた瞬間に作動して、フラッシュの光を感光面の直前で計って調整するものです。絞りに関わらず最適な明るさのフラッシュ光が得られます。TTLを使えば、バウンスやバンクといった特殊なライティングにも対応しやすいです。例えば白い天井にフラッシュを向けて、天上で光を反射させるテクニックが、バウンス撮影です。こうすると、点光源で平面的になってしまう通常フラッシュ撮影では得られない、自然な影と光の周り込みが発生して、ソフトで立体的な写真になります。大型のフラッシュは、向きを自由に変えられるようになっていますが、こういう撮影を実現するためのメカニズムなのですね。
 
 いずれにしても、フラッシュはガイドナンバーで決まります。これはカメラの他の要素と異なり、このフラッシュのガイドナンバーだけは「大が小を兼ねる」要素です。つまり、フラッシュ光は弱くは出来ても、それ以上強くは出来ないからです。なので、フラッシュに限っては、大きめ・強めのものが後々まで役に立ちますね。
 
 そして、フラッシュの実際の露光時間ですが、弱く発光させる場合などはなんと1/30000にもなります。シャッター速度をはるかに超える、高速度なんですね。これが、「カメラで撮る」ではなく「フラッシュで撮る」とも言われる所以です。フラッシュ撮影の場合は、本当にカメラの側で調整する要素が少ないんですよ。カメラで調整するのではなく、光そのものを調整するんですね。
 
 そして、デイライトシンクロ・ナイトシンクロといったテクニックも覚えておくと便利ですね。デイライトシンクロ(日中シンクロ)は、昼間の強い日差しの場合に、影が真っ黒にならないようにフラッシュを焚くテクニック。ナイトシンクロは、夜景撮影などに使われるテクニックで、手前の人物などの被写体にフラッシュを当てながら、夜景などの暗い背景も綺麗に写す技です。これらの場合、ちょっと考えると分かるかも知れませんが、日中シンクロはフラッシュが補助光なので、基本的にカメラで調整する撮影です。普段どおりの撮影で、フラッシュの光を自動調光で光らせれば、ほぼ失敗しません。ナイトシンクロも同じで、基本的に夜景撮影をカメラにやらせて、人物はフラッシュに写させればいいんです。つまり、いずれの撮影も、フラッシュを使いながら、通常通りの撮影をすれば大丈夫なのです。最近のフラッシュは自動制御がしっかりしてますので、何も心配は要りませんね。但し、フォーカルプレーンシャッターの場合は、先に書いたとおりシンクロ速度に注意しましょう。
広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

KunadonicLiveSpaceSystem

 岐神葵のぼうけんのしょ。

 岐神葵のブログらしいです。
「事実は小説より希なり」
 架空の人物の閉じた世界のありえない話なんかより、何百倍も面白いリアル体験。そんな人生を目標に、意味不明な挑戦と挫折を繰り返しています。

2010年6月
« 5月   7月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

アーカイブ

涼規じゅん

  • ストレス過多なのでね、動物園行って癒されたいなぁ…_(:3 」∠)_ 1 week ago
  • いいかげん浮上しようと思いつつなかなか…(;´Д`A ``` 久しぶりのお絵描きで焦っちゃうと上手くいかないね💦一から描きなおしたい~ でも息抜き出来た気がする。君名ワンドロさんお題が素敵なので(笑)また参加したいな~ 1 week ago

RSS カギの救急車Facebookページ

  • エラーが発生しました。フィードがダウンしているようです。あとでもう一度やり直してみてください。
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。