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神奈川県の最北ですよ

Posted on: 2011年3月28日

 東京都の最北端は、先日足を運びました。意外とこの都道府県の端っこというのも、面白いかも知れませんね。一般的には知られていないところが多い気もしますし、当たり前ですが何より人里からは絶対離れていて、下手をすると思いっきり過疎とか、到達困難とか、そういうのもあるでしょうね。
 神奈川県は近県としては最も身近です。その神奈川県の最北端。調べてみると、なんと馴染みの奥高尾の先。笹尾根上にあるようです。山としても、いわゆる三国山の名も冠していて、なかなか興味深いです。三国山とは、一般的には三つの国にまたがる山の意味ですね。全国各地にその名の山があります。当然、戦国時代には領地争いの場になったことも窺い知れます。そんな三国山の名もある名山だったりするんですが…。恥ずかしながら、山に興味を持つまでは、そんなことは全く知りませんでした。

 その神奈川最北の山は、生藤山(しょうとうさん)。標高990m。三国山は、生藤山の支峰という感じの位置づけです。山頂が生藤山より若干広く、眺め勝負ではその支峰の三国山に軍配が上がります。神奈川県ではそれなりに知れた山なのかも知れませんけど、東京と山梨の側からすれば、ただの尾根伝いのピークに過ぎないんですよね。東京だと、手前の高尾山~陣馬山の知名度が圧倒的だし、山梨からしたらあまりにも無名な山となってしまうでしょう。やっぱり生藤山の重要性で言えば、相州にあるでしょうね。

 さて、相州最北の名峰…、かどうかは登ってみないと分かりません。さあ、行ってみましょう!

 まず、車で陣馬山へ。と、ここでいきなり大失敗。陣馬街道を車でくだり、和田峠を越えてそこから登ろうと考えていたのですが…。月曜~土曜は通行止め。って、日曜日しか一般車両が通れない! なら「日曜のみ通行可」って書け!(笑) そのややこしい書き方に惑わされ、土日は通れるものとすっかり勘違いしていました。それに気がついたのは、悲しくもゲート前。嗚呼、こんなところで遭難気分。まあ、仕方ないです。

 車をUターンさせて、国道20号に戻ります。有名な大垂水峠を超えて、藤野へ。相模湖が綺麗ですが、出鼻をくじかれてちょっとナーバス。高速使って来たかったなあ。ガソリンもったいないなあ。時間も惜しいなあ。時計を見ると、もう13時。今日も午後から登山になってしまいました。まあ、ピストンなら山頂には立てるかな。醍醐丸まで回りたかったけど、それは次回のお楽しみにしよう。

 車を和田峠に向けて、山間の集落を抜けていきます。目指すは、鎌沢。和田の手前を左に折れたところにある、小さな集落。急な斜面には、お茶畑が広がっています。日当たりが良いんですね。それにしても急な斜面です。車を県立鎌沢駐車場に停めます。ここから登山開始。

 舗装路をどんどん登っていきます。

 この坂、とにかく急坂。高度計の数字がどんどん増えていきます。ぜえぜえはあはあ、林道にしては急すぎるし…と思っていたら、民家が!!! 信じられません、茶畑の向こうに家が建っています。標高は600m近いというのに。この高さ、高尾山並みですよ。ホントに驚きました。

 お茶畑が本当に見事です。この日はポカポカ陽気で、お茶の葉が太陽をいっぱいに浴びていました。日差しが心地よいですね。高所の民家の合間に、登山道入口がありました。普通の民家の庭先なので、立派な石碑があるのですが、写真を撮るのがちょっと躊躇われ。失礼します、とばかりに登山道へ。おじゃまします(笑)

 遥か向こうの峰には、陣馬山が! 山頂の茶店が確認できますね。ホームフィールドの奥高尾ですから、その近さも驚きなんですが、そういう意味での生藤山の「遠さ」も、驚きに値します。和田峠には、ある意味で「見えない壁」があるようにも、思えますね。高尾山から登って陣馬山を目指せば、大抵は和田峠辺りが下山道になります。醍醐丸に進むには、相当の健脚?というか最早ランが必要でしょうね。それは私には、無理です(笑)

 竹やぶを抜けて、じっくり登ります。とにかくこの斜面は急ですね。あっという間に標高が700mを超えました。ふう、一息つく頃には稜線へ。

 稜線に出ると、道は突然なだらかに。何この変わり様は(笑) 汗をたっぷりかいていて、ここでレイヤーを調整。陽気も穏やかなので、シェルは全部しまい込みです。速乾のシャツだけで快適でした。

 あー気持ちいい! 空には雲が浮かんでいて、風も少しありましたが、本当に日差しが暖かいです。もう春ですね~。ぬくぬくしながら、ゆるやかな坂をのんびり行きます。時間は押してるけど、やっぱり来てよかった~。

 のんびり登っていくと、なにやら開けたところ。ベンチとテーブルがあります。眺めが良さそうですね。

 右手に立て看板がありました。甘草水?なんでしょう。

 ふむふむなるほど。日本武尊東征にまつわる伝説ですね。それにしても、武蔵の山々には、この日本武尊に関連した逸話が本当に多いです。時の大和朝廷が、東方に睨みを利かせていたことは窺い知れますが、今となっては想像するよりありませんね。ちなみに、この水今は飲めないそうです。

 このあたりは桜の木が多いです。時期を迎えれば、きっと見応えがありますね。富士山が少し見えたので、カメラを構えてみました。うーん、残念ながら富士山は雲隠れ、桜はまだ。富士と桜のベストショットは、ここで撮れるようです。もしかして、近々ここに足を運ぶ理由を、作ってしまったかも知れませんね…。でも、そうして膨らんでいく楽しみそのものが、山の楽しさですね。一度登れば、二度三度と、何度も足を運んでみたくなる。それが、山の奥深さ、大きさなんですよね。富士山が見えなかったことは、残念なことではありますが、悔しいことじゃないんです。

 ゆるやかな稜線を登りつめると、開けた場所に。おーここが三国山! 広々していて気持ち良いです。ここに至って、いわゆる笹尾根に到着ですね。笹尾根とは、高尾から奥多摩三山の一つ三頭山に続く壮大な尾根。奥高尾の稜線も、この笹尾根の一部で、今回の三国山と生藤山も、その稜線に連なる山の一つです。全長が相当あるし、標高差もかなりあるのでとても1日では歩けません。連泊覚悟ですから、私のようなにわかの日帰りピークハンターにはとてもとても。でも、こうして山を一つ一つクリアしていくことは、できます。そういう楽しみ方も、アリかなと思う次第です。

 笹尾根の王者、三頭山が見えます。立派な山容ですね。富士山も雲隠れしながらも、よく見えます。午前中だったらもっとよく見えたでしょうね。ふもとの相模カントリー?が、何だか森に開いた穴ぼこのようにも見えます。山の頂から見たら、何とも無茶苦茶な敷設にも感じます。一体どれだけの木々を倒したんだろう。まあ、それを言ってしまうと、人間の住む平野部だって同じことです。何というか、この星は既に、人の数が多くなり過ぎているのかなあ。もうその自然とは、仲良くやっていくことが難しい段階に、至っているとも思えてきます。

 うーん、自然と人間、もっと仲良くやっていけないものかしら。

 うららかな日差しの下で、ゆっくりのんびり考えてみました。考えとは裏腹に、本当に気持ちのいい山頂です。

 おーっと、目指す山頂はまだでした(笑) 時間はまだ14時前。もうすぐそこだから、さっさと登りましょう。ここからはほんの少し急坂。でもあっという間です。神奈川の最北に位置する頂、生藤山到着やった~ヽ(^。^)ノ

 支峰の三国山に比べて狭い山頂ですが、まだ木々の葉が芽吹いていないので、周囲は良く見えます。尾根伝いに、醍醐丸やその向こうの陣馬山も。そして三国山を挟んで遠くに三頭山。嗚呼、何て壮大な尾根だろう。これはもう、一口には語れませんね。走破なんてムリムリ。

 ここで遅めの昼食。おなじみリフィルのカップめんとお味噌汁です。500mlのアルミボトルに一杯の水で、丁度カップめん+味噌汁という量。マジックライスだと足りないので、1Lのボトルにしています。ハイドレーションと兼用にはせず、飲み水と昼食用は分けてます。どっちも足りなくなったら困りますからね。

 さて、昼食を食べ終えて…、時間は14:30。悩みますねえ。醍醐丸を目指すか、戻るか。ちょっとだけ、稜線を歩いてみました。この稜線の最高地点は、茅丸というピークで生藤山の近くなんですが…。稜線を少し歩いてやめました。結構アップダウンがあったことと、地図を見返してみるとエスケープルートが全くないこと。何かあったら危険ですね。遭難の可能性の高さが見えたので、素直に。

 といいつつ、ちょっとだけ生藤山の巻き道にも行ってみましたが…。こちらも素直に断念。北斜面で、雪がかなり残っていたからです。凍結はしていないし、雪の量も少なかったんですが、そもそも時間がないです。醍醐丸まで行けても、その周辺で日没を迎える恐れが避けられない。地図上の計算では、春分の日没時間17:30としても3時間ありましたが、仮に3時間で和田峠に着いたとしても、そこからヘッドライトで林道を下ることになるし、さらに鎌沢の駐車場へ登らないといけません。やめやめ。

 ピストンなら、気楽なものですね。なだらかな稜線を下るのは、むしろ楽しかったです。嗚呼、戻って正解。

 気持ちよく颯爽と下ります。道に迷う心配は皆無。意外と分かれ道や、謎の細道も多かったんですが、道標は結構しっかりしていました。何より、登山道がくっきりしていたのは有り難いです。

 途中には小さな祠がありました。登る時は一礼だけして通り過ぎましたが、帰りはしっかりお参りしました。でも、何の神様かは、よく分かりませんでした。丁度、西側に石楯尾神社があって、その稜線上にありますので、もしかしたら石楯尾の奥殿かも知れません。いずれにしても、今日も無事の登山に感謝です。

 こういう山の神様に、もしかしたら守られてるのかなと、思うことがしばしばあります。ちょっと危ないなと思う時や、ふと引き返した先に祠や社があったりという感じで。冗談抜きで、手を合わせる時は本気です。今日もまた、山の神様に守られていたと、そういう思いを込めて。

 祠の先には、登る時には目に入らなかった、大きな松の木が。稜線には興味深い古木が多かったんですが、この松の木は立派ですね。こういう発見があるから、決して往復道だからつまらない、何てことは無いんです。少なくとも、見る景色は180度違います(笑)

 そしてひーひー言いながら登った急坂に。降りるのはもう、慣れたものです。一歩一歩確実に降ります。途中、畑では地元の方でしょうか。何やら談笑されていました。ちょっと遠かったですが、目が合ったので軽く頭を下げました。向こうも気付かれたようで、微笑んでおられました。こんな急斜面の山奥でも、人の営みがある。当たり前のことかも知れませんが、とても嬉しかったです。
 少なくとも、私なんかよりも、ずっと自然と仲良く、共に生活している。そういう思いを如実に感じたからです。道沿いには、光ケーブルも電気も電話も来ているし、地デジの中継アンテナもありました。車で登れる道だし、牛乳配達の受け箱もありました。都会と変わらない、普通の生活が見て取れました。でもそこは、自然の目と鼻の先。夜になれば、手元に明かりが無ければ身動きも取れない世界。

 いずれは、こんな山の傍らに、庵を構えてみたい……。などと考えてしまいました。生業からして無理ありすぎですね。まあ、ちょっとした夢です。

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涼規じゅん

  • ストレス過多なのでね、動物園行って癒されたいなぁ…_(:3 」∠)_ 1 week ago
  • いいかげん浮上しようと思いつつなかなか…(;´Д`A ``` 久しぶりのお絵描きで焦っちゃうと上手くいかないね💦一から描きなおしたい~ でも息抜き出来た気がする。君名ワンドロさんお題が素敵なので(笑)また参加したいな~ 1 week ago

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