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特定小電力とアマチュア機ですよ

Posted on: 2011年9月10日

 山歩きにあると便利な無線機ですが、アマチュア無線機と特小トランシーバーでは、用途が大きく異なりますね。特小は、ちょっとした団体の先頭と最後尾の方が持つと、隊列のコントロールがしやすくなります。

 不慣れな登山者の団体となると、その足並みや疲労度が皆さんまちまち。隊列が乱れてくるとペースも落ちますし、最悪はぐれたり遭難の可能性も出てきます。そんな懸念を払拭してくれるのが、トランシーバー。特定小電力で充分ですね。特定小電力とは、無免許で誰でも使える簡易トランシーバーで、精々数100m程度しか電波が飛びませんが、こんなちょっとした距離同士で交信したい場合には、とても便利。複数の車で移動する場合にも便利です。山や車だと、携帯電話での通話に制限がありますから、特小トランシーバーが便利なんですね。

 一人の山歩きだと、いらないですけど。

 アマチュア無線機は、いわばインターネットのコミュニケーションツールと同じようなもの。メッセンジャーとかTwitter、SNSのようなツールと考えれば、わかりやすいです。不特定多数の相手にコールを発して、見ず知らずの方々とコンタクトが取れます。山登りの場合は、同じ山登りを楽しむ方々とつながることが多く、同じ時間、別の山に登っている方と、リアルタイムで話をしたりできますね。山とアマチュア無線は、なかなか相性がいいです。

 この特小とアマチュア機。登山好きとしては、何とか一つにまとまらないかと、常々思っています。登山は重量がそのまま疲労につながります。少しでも軽くしたいので、コンパクトで高機能なのが理想なんですね。アマチュア無線機は比較的高機能で、例えばラジオの受信が出来たり、GPS搭載で位置情報を読み取れたり出来るものもあります。ところが、この特小とアマチュアは、簡単には一緒に出来ないんです。何故なら送信機は(トランシーバーでないところがミソ)厳密には免許が必要で、何でもてんこ盛りにすることはできないんです。

 法律上特に、送信に関してはとても厳しい制限があります。これは、限りある電波が公平に利用できるよう、割り当てがきっちり決められているからです。特小にしてもその例に漏れず、20chと出力10mWまで、アンテナ取替えなど改造は一切不可という厳しい制限があります。

 特小の電波がどんなもんかというと、一番近いのは家のコードレス電話ですね。ちょっと離れているけど、見えないほどじゃない、程度のものです。もし仮に、これを改造して2~3kmの遠くからでも使えるようにと出力を上げたりしたら、違法行為です。そんなことをしたら、その2~3kmの範囲で同じ特小を使っている方々の通信を、妨害してしまいます。誰でも使っていいということは、誰もが使っているということ。マクドナルドの店員がオーダー取れなくなります。もしも工事現場で使っていたとしたら、大事故にもつながり兼ねません。

 つまり、特小トランシーバーは、近隣に妨害を与えないような、ギリギリの出力なんですね。だから、どこでも誰でも、自由に使うことが出来ることも保障されるのですね。

 対してアマチュア無線機は、こちらは用途が法律で厳しく制限されます。商用利用はご法度。本来は、実験や研究の為という位置付けでした。これは歴史的なもので、世界最初の無線実験がいわばアマチュアに始まるから。探求熱心な無線家が実験を繰り返して、技術を進歩させてきた背景があります。その中で、同じ無線家同士の交流があり、趣味の範囲での交信が認知され、今のスタイルが出来上がります。

 そんな特性上、法律の範囲内であれば、無線機は改造も出来ますし、アンテナも自由に作れます。商用利用でなければ個人的な会話が可能。実験的な要素は現在も幅広く、例えば海外との交信だったり、国際宇宙ステーションなど宇宙との交信などもその分野。デジタル通信の先駆けもアマチュア無線だったといえます。パソコンで言うなら、自作してネットに繋いで~なスタイルに近いですね。法律は電波環境を守るため厳しく規定されていますが、それさえ守れば最強の無線ツールになります。

 前置きが長くなった(笑)

 この特小とアマチュアを、一つの無線機で使えないことは、お分かり頂けたでしょうか。特小とアマチュアでは、規定があまりにも違いすぎ、共通の機械で使えるものは、ほぼ絶対的に作ることが出来ません。

 ところが……。です。ないこともないんです。もちろん法律的にはグレーどころか、真っ黒。特小もアマチュアも、同じ電波を使います。周波数も近いので、実は技術的には、全く問題ないんです。それは一体何か?というと、海外向けのトランシーバーです。

 アマチュア無線は国際規格ですが、特小は日本独自の仕様です。アマチュア無線機は国内向けこそ厳しく作られますが、海外だと国によっては、それほど厳しくない場合があります。特に物価が安い国だと、無線機はとても高額な輸入品。そもそも誰も持っていないなんてところもありますから、法律自体がアマチュア規定以外が明確でないところもあるようです。そんな海外製品に、「アマチュア無線機ながら特小の電波も使えるものがある」んですね。

 後は詳しく書きませんが、日本では使えません。法律に反しますから。
 ただ、技術的に不可能でなく、実際そうした無線機があるにもかかわらず、使えないというのは、正直残念です。それでも、電波は公共資源ですし、性善説だけで無線機を販売するわけにもいきません。現に、アマチュアの周波数帯で頻繁に出現する、無免許のトラック無線の存在を鑑みれば、愛好家の立場としても許せるものでもありません。

 やっぱり、特小は特小。アマチュアはアマチュア。住み分けはとても重要ですね。お互いを守る為にも。

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