KunadonicLiveSpaceSystem

夏の終わりの金峰山ですよ

Posted on: 2011年9月20日

 今夏の目標だった八ヶ岳・富士山・南アルプス。さて次は?と考えたら、何より思い立ったのは、この3つの山々を一度に眺めてみたい!という思いでした。富士山と八ヶ岳ならそれぞれ独立峰ですから、甲府盆地の高い所であれば、見えないこともないです。南アルプス特に北岳は手前に鳳凰三山があり、盆地から眺めることは難しいです。それぞれの中央付近の高い山となると、奥秩父の盟主とも言われる金峰山を置いて他にはないでしょう。

 金峰山、標高2599m。長野側は「きんぽうさん」、山梨側は「きんぷさん」と読みます。その辺りにも何か曰くがありそうです。昔は金峯山と書いたとか。奥秩父の山としては別格の高さで、頂上付近は森林限界を超えます。丹沢の枯れ尾根や大菩薩のカヤトとも違う、正真正銘の高山?と言えるかもです。まあ一般的に低山は1500m以下とか、高山は2500m以上とか、色々な表現はありますが、この森林限界は一つの目安。当然山頂付近は岩場で遮るものがなく、360度の視界を誇るのが高山に共通する特徴ですね。

 さて、山梨市から林道を大弛峠に向けて進みます。この林道は舗装されていてAZ-1でも大丈夫。峠を越えると長野県の佐久に抜けられますが、向こう側はダートなのでジムニーで。現在、一般車の通行できる高山道路としては、富士山スカイラインに次いで2番目の標高を誇ります。標高は2360m。高山といえど、この峠からのアクセスとなればお手軽登山ですね。距離的にも標高差的にも、丁度奥高尾の縦走に近いです。子供でも大丈夫。
 それにしても林道の距離が凄いです。30km近いでしょうか。交差点も信号も一切なくノンストップですから、林道に入ってから1時間もすれば峠なんですけど。路肩が弱いのか、大型車通行不可。これが、他の高山道路と大きく異なる点で、バスの通行が出来ない為、一般車への規制が難しいと思われます。言い換えれば、公共交通機関はタクシーのみ。峠越えを楽しむトレール車・クロカン四駆も多いです。峠には駐車場があり、ここから登山できます。

 峠到着は7:00。まず峠にほど近い国師ヶ岳に登ります。方向は金峰山とは逆になりますが、往復2時間かかりません。勾配はきついものの、木の階段が整備されていて楽、高尾山より楽です。車で遊びに来た程度なら、この国師ヶ岳に登ってみると楽しいかも。スニーカーで大丈夫です。晴れていれば、こんな景色を楽しめます。

 晴れていて、最高の眺めでした。富士山と南アルプスが綺麗です。甲府盆地が雲海に包まれていますね。山梨側の黒富士。恐らく太宰治が「俗」と称した富士の姿かも知れません。威厳というか風格というか。雪化粧のない富士には、優しさやたおやかさが全くありませんね。

 さて国師ヶ岳を充分堪能して、今度は金峰山。来た道を戻ります。駐車場まで戻って、今度は自然の道を歩みます。

 倒木や木の根の周りにはコケがびっしり。このコケと樹木は共生しているんですね。痩せた土に少しでも水分が蓄えられ、お互いが助け合っています。コケがなければ木は枯れてしまうし、木がなければコケは光が強すぎてやっぱり枯れます。大量の倒木にもコケがびっしり生えていて、それらも森を支えています。生命の大きな循環。数百年掛けたダイナミックな生き様。森そのものが巨大で、長大な生命体なんですね。

 南アルプスも綺麗でした。北岳もくっきり見えます。ちょっと悔しいですが(笑) まあ快晴の北岳はやっぱり朝~午前中でしょう。日帰り登山ではどうにも難しすぎます。北岳とはそういうものだと。

 道こそ自然道ですが、とても歩きやすい道です。奥高尾に近いですね。途中には険しいピークもありますが、難易度は高くないです。高山樹林はダケカンバ・シラビソ・ハイマツ・トウヒなどの樹木。立ち枯れもありますが、これは大気汚染が原因でしょうか。ただ、枯れた跡には若木が育っています。こうして樹木の世代交代を重ねて、痩せた岩場に土が作られるんですね。

 朝日岳というピークを超え、徐々に金峰山に近づきます。

 最後の登坂を過ぎると、そこは広大な世界。森林限界を超え、圧倒的な視界が目の前に。

 八ヶ岳、南アルプス、富士山はもちろん、向こうには小さな瑞垣山に茅ヶ岳。八ヶ岳は雲を携えながらも編笠・権現が見えました。南アルプスにも少し雲が掛かってきましたが、北岳の肩までしっかり見えました。

 富士山はもう頭しか見えませんでしたが、大丈夫。
 低い山が小さく見えるように、あちらから見たら金峰山なんて小さいものでしょうね。三ヶ月掛けて登ってきた頂が一望できる楽しさ。そこにあるという安心感、登れたことへの自信、走馬灯のように廻る記憶、山同士しか知らない連帯感。この気分は、登ったからこそ味わえるもの。初めて登った高尾山では、周りの山の名前なんてさっぱり分かりませんでした。それを悔しいとも思いませんでした。そもそも、登ったことのない山なんて、ただの山でしかない。でも。

 山は、人一人よりも個性があります。それはもう、何万年の歴史を重ねているんだから当然です。それにちょっと触れただけですが、その強烈な個性はどんな親友よりも、親兄弟よりも強烈に記憶に刻まれています。そしてそんな山の姿は、普段はなかなかお目にかかれません。雄大な山に登ってこそ、そんな山の個性が猛然と現れます。それが、数々の山に登ってみたいという思いを、掻き立てるのでしょうね。

 何万年の時を経ているから、人間の一生なんて一瞬です。山の重ねた膨大な時間を感じて、ただただ感服します。

 金峰山。登山シーズンの締め括りにも一番の山でしたね。まあ、まだもうちょっとありますけど。

広告

コメント / トラックバック4件 to "夏の終わりの金峰山ですよ"

「AZ-1でも大丈夫、ジムニーでないとだめ」分かりやすいですね(^ ^)
確かにAZ-1はちょっと荒れてるとすぐ腹こすります。
いっやあしかし富士山きれいですね。
この壮大な景色じゃ人間なんてちっぽけに思えるでしょう。
大弛峠いいな、今度走りに行こう。

多分問題ないと思いますが、やっぱり林道ですから、AZ-1でしたら落石とか窪み、溝には念のため注意された方がいいかもです。ジムニーなら佐久まで行かないと勿体無いかな?(笑) あと、売店・自販機皆無です。

国師ヶ岳の手前に前国師岳というピークがあります。40分程度で登れますので、お散歩気分で是非!

合点承知、確かに昔路面は良くても落石が散らばってて
AZ-1じゃ行けない時がありました。ジムニーで越境走破ですかね。
40分なら私でも登れそうですね、今度行ってみよう。

私の愛車では長野を走れませんね(笑)
レポート気長に、楽しみにしてます(*^^*)

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

KunadonicLiveSpaceSystem

 岐神葵のぼうけんのしょ。

 岐神葵のブログらしいです。
「事実は小説より希なり」
 架空の人物の閉じた世界のありえない話なんかより、何百倍も面白いリアル体験。そんな人生を目標に、意味不明な挑戦と挫折を繰り返しています。

2011年9月
« 8月   10月 »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

アーカイブ

涼規じゅん

  • 身体が第一なので、色々無理ないように出来る範囲で何かしら頑張りたいなって思ってます(*ノдノ)まずは体調戻さないとだ…。 1 week ago
  • 12月は新刊の宣伝頑張りたいので、宜しくお願いしますー。本文サンプルもあげたいし(;´▽`A`` 1 week ago

RSS カギの救急車Facebookページ

  • エラーが発生しました。フィードがダウンしているようです。あとでもう一度やり直してみてください。
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。