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デジタルとアナログですよ

Posted on: 2011年9月22日

デジタルは劣化しない。
些か語弊はあるものの、真理でしょう。経年劣化しにくいのは確か。無限にコピーを生成できることも理由ですが、エラー訂正というアナログでは物理的に困難な技術が、実現しているからです。物理的な欠損を、ある程度自己修復できる訳です。技術的な話は控えますが、物理的な劣化さえ回避できるなら、未来永劫、普遍の情報を保持できるのが、デジタル。だから、今の世は大切なものをとにかくデジタル化させて、そのクオリティを保持しようという流れです。

この点に於いては、アナログではどうにもなりません。必ず劣化します。保持するには、修復が必須。それにも限界はあります。デジタルでは考えられないほど急速に劣化します。情報量が多くなればなるほど厳しいです。一次元データの音声は、比較的劣化は少ないですが、二次元データの画像、映像となるとかなり厳しい。三次元となるととんでもない劣化を目の当たりにします。
三次元的なデータといえば、レコード。針を当てる度に削れ、元の情報が欠損していきます。二次元的なのは磁気テープ。これも磁性体の消耗や磁気の低下は避けられませんが、レコード程ではないです。フィルム映像は、スチルは時間軸がないので二次元ですが、経年劣化という時間軸には逆らえません。モノクロがセピアになるのもその典型。時間と共にシャドウの情報が失われ、最終的には全て白になります。ムービーとなるとレコード同様、物理的な欠損が顕著で修復も困難。

  デジタルは、極めてエコロジー・エコノミーなんです。アナログは余りにも環境に厳しく、究極的に贅沢。同じものを維持しようとするなら、デジタルなら定期的なバックアップだけで済みます。同じことをアナログでやるとなると、大量の資源を無駄にします。大量消費の高度成長期ならそれでも良かったのかも知れませんが、今はそういう時代じゃない。紙一枚、フィルム一枚作るのに、どれ程の二酸化炭素を出しているか。それがほんの少しでも減らせるなら、間違いなくエコなんです。

アナログが廃れるのは、最早宿命です。冗談抜きで、環境をより破壊するのはアナログの方。

でも、だからといって……。って思いますよね?
アナログでしか再現できないもの、ありますよね。ある種の贅沢です。写真があるのに、絵画が廃れない理由もそこにあるし、CDがあるのにわざわざレコードを持ち出す理由。デジカメの方が楽なのに面倒なマニュアルカメラを使ったり。これらは、全くもって環境に優しくないし、贅沢以外の何物でもない。
でも、人間から贅沢という嗜好を排除したら? 一言で言えば、共産主義ですね。あれって理想? 目隠しで合理主義の渦に巻き込んで、人間性がどんどん失われていく世界。あれ? デジタルってそういうもの??!!

ちょっと核心に近づきましたね。デジタルは詰まるところ、古きものの価値を等価にしてしまう。言い換えれば、先人の叡知を叩き売りにするような、乱暴な側面があるような。
例えばこんな話。最近コンビニで、国宝の阿修羅像のDVDを手に入れました。安いもんです。阿修羅像の保存にはとんでもない手間隙がかかるし、それも決して万全とは言い切れない。少なからず劣化はあり、千年以上の時を経て既に変化してしまったことも否めません。ところが、このDVDは、阿修羅像なんかよりも確実に残る。何千年、何万年と、そのままあり続けるかも知れない。少なくとも撮影した像より長生きするのは間違いなく、むしろ本当の価値を持つのは、皮肉にも像が失われてから、かも知れません。

その事に気付いて、ハッとしました。まるで、空絵事を並べたプロレタリアにも似ているなと。これがデジタルの姿? 本物を蔑ろにし、架空のデータだけが人の心を満たすのか? 何だか、末恐ろしい気がしてきました。

デジタルは、劣化しません。
しかしそれを見る人の心は、激しく劣化している気がしてなりません。

時代が受け入れないとしたら、最早人の心も、劣化し滅していく時代なのかも知れません。アナログの負の要素を乗り越えるにはどうしたらいいのか。デジタルが見せ付けたありもしないユートピアは、その陰で本当に大切にしなければならないものを、犠牲にしているような。

だから、デジタルで糧を得ながら、寺社巡りとか、山登りとかに興じるようになったのかも、知れませんね。少なくともそこには、儚い「本物」が、あるんですよね。

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コメント / トラックバック4件 to "デジタルとアナログですよ"

最近はアナログの写真じゃないと証拠として採用されない場合もあるみたいですね、アナログも合成技術がありますが^^;
デジタルデータは不意に破損というか、一番消えやすいと思います。CDは樹脂がや接着面があやしいですし、PCのデータはバックアップとっていないと停電や不意な事に弱い。
良い和紙に墨で書いたら千年もったりしますが、これも保存の環境ありきですけど。

デジタル化はまるで攻殻機動隊での様々な問題を思い起こさせますね。
費用は無視した場合、擬体があって、電脳化すれば私はどちらかというと助かるわけですが(ノ∀`)

不意に破損してはダメですよ(笑)
HDDの場合、物理的な故障は避けられないので、バックアップはしましょう。
CDは樹脂面が劣化しますが、アルミの信号面情報は空気に触れない限り保持されます。
MOはさらに強固ですね。光磁気ディスクの堅牢さはかなりのものです。

要になるのはエラー訂正です。
二進法データはパリティビットを持たせることで、誤り訂正することができます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%88
他にもエラー訂正の技術は多数あって、それらの組み合わせによって、多少のデータの欠損があっても元通りになるんですね。

電脳なんて出来るのか知りませんけど、体の神経の機能を回復させる為に、外部から電気信号を流して補助する療法はありますね。脳科学・神経などは、むしろ物凄くアナログではあると思います。代謝や、崩壊と再生を繰り返したりするあたりなど。

万能細胞で人のパーツ(表現悪い?)を再生する技術やナノマシンで脳の失われた細胞の代わりをさせようとする技術などは(私の生きている間には実現不可と思われますが・・・)デジタルのエラー訂正の様な感じですね(と、思います)
そうすると、それらの再生技術で老いて死なない人間が現れたら(現れるのだろうか?^^;)人類がアナログからデジタルに移行される時ですかね?

おっちゃんの寝言と思い笑い飛ばすか鼻で笑ってやってください(爆)

確かに遺伝子工学って、デジタル技術に似たようなものがありますね。なかなか意外(*^_^*)
生命倫理に関わる部分もありますけど、死の病や体の欠損を補えるというのは、
それまで諦めるしかなかった医療分野に、救いの道となりますね。
私の父も若い頃、癌で亡くしてます。

自己責任で、自分のコピーを作るのはアリかな?とは思います。
著作権の個人利用の範囲に近いかな?

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