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オリンピックは最早戦争ですよ

Posted on: 2012年8月8日

語弊はあるかもしれませんが、国家が威信をかけて戦う場としては、これは戦争と呼べる場です。国力が勝敗を握り、総じて経済力も反映されます。既に国家間の扮装で領土問題や賠償は戦争で解決するのはナンセンスです。現代の戦争のスタイルは、イデオロギーや宗教、民族のプライドに関わる人間の根元的なものが占めています。世界大戦のような経済問題を打開する手段としてのそれは、既に過去のものです。

メダルの数は国力そのもの。経済力とも言い換えられますが、教育の質であり、それを支えるスポンサーの力であり、それを応援するファンの経済活動です。これらは富の指標でもあるGDPに比例しているし、即ち軍事力にも、全く同じことが言えます。分かりやすく言えば、競技は死者や賠償の発生しない、クリーンな戦争です。

金メダルがもたらす経済効果。日本の金メダリストがその後、どのような経済活動をしているかを見れば、その資産価値が戦争の賠償金にも匹敵するとんでもない額面だと、火を見るより明らかです。競技に人気が出れば、競技人口が増える。用具が売れ、競技場が潤い、スポンサーが儲かる。そしてさらに優れたアスリートを排出する。純粋な経済発展こそ、金メダルの目指すところでもあります。

本来、戦争とは軍隊同士のスポーツのようなものでした。民間人の犠牲など、考えられないものでした。例えば203高地にしても、日本海海戦にしても、軍隊同士のぶつかり合いです。しかし兵器の発達が民間人を巻き込むようになり、ついには単なる無差別な殺傷に姿を変えていきました。最早戦争は、人間を自滅に追い込むための方針になり下がりました。

それでも、国家間の問題はなくなるはずもありません。経済というフィールドでのし烈な争いは、途絶えるどころか益々激しくなっています。そんな中で、オリンピックはかつての冷戦時代にあったような、一種の代理戦争といっても、過言でない気がします。

金メダルの獲得は、相当の組織力が必要です。それを支えるのは、経済力。多数のスポンサーが、相応の資金を提供します。そこには、多くの国民即ち、支えるファンがいます。この膨大な組織力がぶつかり合うのが、オリンピック。間違いなく、ファンの一人一人までも一丸となって戦う、総力戦なのです。

何より、そうした多くの支えを一番よく知っているのが、アスリート自身でしょう。スポーツはお金がかかります。戦争の決め手が最新兵器であるように、オリンピックの決め手も、最新の技術や施設です。それらが先んじて開発されることで、末端のファンにもその恩恵が行き渡り、競技も益々盛んになります。

これを人類の発展と言わずして、何と例えればいいでしょう?

スポーツ。争い、競い合うことは、人間の本質だと思います。というか、自然の摂理でもあります。競争原理が生命の根幹を支えています。金メダリストが輝かしいのは、その競争原理を勝ち抜いた勝者だからでしょう。それは元を正せば、地球上に生まれた生命の、命のリレーにある気がします。

今、我々は生きています。長大な命のリレーに勝ち抜いた、生命です。今生きている生命の数とは比較にならないほど膨大な数の敗者、絶滅に至った種族がいます。オリンピックもまた、たった一握りの勝者を産み出すシステム。参加者のほとんどは、敗者。戦争で言うなら敗戦国。生命で言うなら、絶滅です。でもそれは、至極当たり前で、純粋なものです。

粘菌が集団行動で一つの生命体のような振る舞いを見せるとき、それを見つめる人間もまた似たようなものだと、そう思わずにはいられません。命の火を繋いだものなら、或いはその栄光を後世にも受け継げたものなら、それはまさに生命の生きる姿そのものであると。

今回のオリンピックで喜ばしいのは、マイナー競技でのメダル獲得が相次いでいること、個人でダメでも団体でメダルを取れていること、金が少なくてもメダル数としては充分成果をあげていること、の三つですね。
マイナー競技の選手は、金銭的にとても過酷な状況にあったりします。先述の経済効果が機能しないのです。それを少しでも打開するには、メダルを取って競技の楽しさをアピールすることに尽きます。フェンシングやアーチェリーなど、今後盛んになってほしい競技ですね。
団体でのメダル獲得は、これこそ組織力の賜物です。たった一人の英雄を産み出すシステムでは、団体で勝てません。選手層が厚くなければダメです。団体自体は数名でも、それを根底から支えるスポンサーやファンとなると、個人の比ではないのです。卓球、体操、水泳、いずれも日本の誇る素晴らしい育成環境の賜物だし、彼らを応援するファンの数も凄いです。
そして、金メダルだけでなく、銀、銅、そして入賞です。トップに立つのは目標ですが、目的ではありません。スポンサーもファンも金メダルを目指して頑張っていますが、取れなくたっていい。それを目的にしているおかしな国はあるものの、そう簡単に頂点に立てるものでないことは、本人はもちろん真剣に応援している人たちこそ、良く知っています。目標だから銀や銅だってあり得るけど、誰もそれじゃダメだなんて言うはずがない。

お家芸の柔道が、そういう意味で大変なことになっていますけど、むしろこれは、既に日本の柔道が「世界のJudo」になり、柔道でなくなってしまったと考えればいい。大体、青い柔道着なんて柔道じゃないです。体重別というルールも「柔よく剛を制す」の精神に反します。世界のJudoなんかほっといて、日本の柔道の発展に力を入れるべきかと。日本不在のJudoなんか、インドと何の関係もない「カレーライス」、中華でも何でもない「ラーメン」と同じです。世界に迎合し格闘技離れしてしまったそれとは見切りを付け、今本来の柔道を見直すいい機会のようにも思います。

まあ柔道を東京オリンピックで推したのはわからないでもないですが、もっとオリンピックに相応しい競技があったんじゃないかと思いますね。古くからある日本の伝統的な競技で例を出すなら、流鏑馬とか。近代的な変革が必要ですけど、面白いと思いますよ。

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