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車離れですよ

Posted on: 2012年11月17日

前々から書きたかったことを、ちょっとだけ書いておきます。

不況不況と言われて久しいですが、私は別に不況じゃないと常々思っていました。産業構造が変わっただけだと。通信や物流の発展、グローバル化、嗜好の多様化が、これまで日本の経済成長を支えてきた大企業にとって風当たりが悪いだけで、国民の生活が逼迫していたり、苦しいようには感じません。

デフレも確実に浸透し食費は大分少なくなりました。ネットで欲すれば何でも安く手に入る。大型の量販店に並ぶアジア製の品々は安くて品質も素晴らしい。数字だけ追いかけてしまえば、確かに日本製品は力が削がれているようにも感じるし、その分打撃も受けているでしょう。でも、私が社会に出た頃の、酔狂な泡に踊らされる社会より、余程今の方が健全に感じられます。

戦後日本がここまで来れたのは、まず朝鮮戦争の特需があって、冷戦の西側に組み込まれることで安定した石油資源を確保できるようになり、工業製品の輸出で経済を担保できるようになった。もう、そういう時代ではなくなっていると。いつまでもそれに固執していては、追随するアジア諸国にいつかは並ばれてしまう。どうしたらいいか? 答えはただひとつ。追随されない道を、歩むしかありません。

難しいようですが、今の若い世代などは、敏感に感じ取っていると思います。例えば、もう自動車の時代は終わった。これは10年ほど前から顕著な傾向です。これからの地球環境を担う世代は、化石燃料を消費して地球を温暖化させる乗り物に将来がないことを、心の底から理解しています。だから車に乗らない。興味がないんじゃないんです。興味のベクトルが根本的に違う。ガソリンを燃やす以上、カッコ悪い。二酸化炭素を吸って酸素を吐き出すような車じゃないと、ダメなんです。

不況不況と言っているのは、バブルを知る世代だけ。バブル以降の世代は、この所謂不況を通常とみています。如何に物の値段が下がろうとも、安いだけでは売れないことも知っている。100Yenショップに並ぶ、涙ぐましい知恵と工夫こそ、この時代を懸命に生きる製造業の方々の、誇るべき努力です。日本の中小企業でなければ作れない製品だって、星の数ほどあります。日本の農産物だって素晴らしい。高級食材として海外に売れる品など、それこそ日本の製造業に並ぶとも劣らない、立派な国産品です。

ものを作るだけなら、誰でもできる。そればかりでは、日本は沈没します。日本の産業は、知的産業にシフトしなければなりません。若い世代は、その事を真摯に受け止めています。そのために必要なのは、もちろん大学などの高度な教育も必要ですし、知的生産物を産み出せる産業基盤の整備も課題です。何せ時流が物凄く早いので、トップダウン型の大企業より迅速な対応ができる中小企業の方が相応しい場合も多いでしょう。いずれにしても、時間や労働力に比例するような産業なんかでは、アジア諸国に全て持っていかれます。そんなものは、海外でやれって話です。

アジア諸国を見ていれば、いずれバブリーな好景気も終息し、製造業の伸びも頭打ちになるのは我々がよく知っています。その後の活路が知的産業となれば、各々の国もそれぞれ独自の知的産業を開拓してくるでしょう。既に韓国や台湾は、確実にその道を歩んでいます。

自動車の不人気の裏に、公共交通の圧倒的な利便性もあります。体一つで身を任せ、電子マネーで小銭も払わずワンタッチ。アプリが全ての乗換駅と時間を的確に指示し、何も考えずに最短時間最低料金で目的地。渋滞も事故もほとんど無い。免許も保険もローンもない。そんな都市部の公共交通に、車が敵うはずもない。国民総貧困層、マルクス経済学で言う成熟した資本主義の果てに見える、豊かな労働者層の姿にも被ります。

かたや旅行は新幹線と飛行機。その利便性に付け加え、圧倒的な高速ぶり。長距離旅行でさえ、車はお払い箱。何らメリットがない。

そんな、夢の跡にいつまでもしがみついているから、不況なんです。車に依存する産業構造も、とっくに斜陽です。車が必須な地域でさえ、黄色いナンバーの車が増え、尻窄みなのは明らか。こんな状況で、売り上げなんぞ伸びるはずもありません。

先日私はアルシオーネSVXを再び買いましたが、実のところは、もっと新しい車が欲しかった。もっともっと新しい車。原子炉搭載で燃料補給不要で炭酸ガスも出さないとか。空を飛ぶ車とか。高速道路で300km/h超で寝たまま自動的に目的地に着くとか。

そうそう、車が速度を競う時代も、10年以上前に終わってますね。同じところをぐるぐる回ってコンマ数秒を争うというナンセンスな競技自体、将来的な意味がありません。技術的に飽和し、あまりの完成度の高さゆえに、その勝負が意味を成さなくなってしまいました。人間の手に委ねる以上、公共的には速度を制限せざるを得ない。技術革新は、如何に人間を介在させず速度を上げるかの勝負に変わりつつあります。だから、勝負事としてのレースは、面白味がどんどんなくなってしまいました。

この技術革新こそ知的産業だし、車離れでもあるし、今の日本の産業構造でもあると、言えましょう。

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コメント / トラックバック2件 to "車離れですよ"

どうも( ^_^)/
今回の文章も興味深く読み応え有りでした^^

以前、車の点検でスバルのお店に行った時に点検中に担当の販売員と話し込んだ時に、

 「免許の無い人でも車を購入して使用出来るシステムを作ってみたらどうでしょうね?GPSや渋滞情報等を受信して安全運行できる、なんてどうでしょうねぇ?現行の車の運転席にアクセルとブレーキとハンドルを制御させるロボットを据え付けて運転させるとか?」

まぁ、一介の販売員にそんな話しても喰いつく筈もなく「う~~ん(汗)」みたいな感じで一蹴されました(~_~;)

もし、↑のようなシステムが出来たとしても家が買える値段(555万ではありませんよ!)でも無理かもですね(^^;

失礼しました~!

なかなか面白いビジョンですね。
無免許システムは、歩行者と混在する道路で万が一の際、責任問題までシステムが取れるのか? というのが私の不安ですけど(^^ゞ

自動化の行き着くところとして、高速道路を「動く歩道」のような定速管理システムで監視し、速度・走行台数・車間距離を完全自動制御できればいいのかな? なんて思ってました。車しか走らない高速道路なら不可能じゃないはずで、万が一の際も一定の車間距離で定速走行しているなら、全ての車を同時に安全に減速・停止もさせられます。まあそれなら、車を電車に載せてしまうほうが手っ取り早いかもですが(笑)

ちなみにそれでいくと、青函トンネルを貨物列車に載せて渡るというのはアリなんですよね。名付けてフェリートレイン?

それから高速道路にパンタグラフのようなものを整備すれば、電気自動車を充電しながら走行させたりも可能なはず。自動車専用道路だから、できると思うんですけどね。

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