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ベースは基本に忠実であればあるほど目立たないですよ

Posted on: 2013年7月5日

そもそも伴奏楽器ですし、最も低い音域を担当するため、メロディーを奏でることは極めて希です。基本的には楽曲のコード進行に乗せてリズムを刻んでいれば、むしろそれ以上を望まれないポジションですね。それでも細かくは前ノリ後ノリだの、ライトトーンだのヘヴィートーンだの、個性にもならない個性を磨いているのか隠そうと包み込んでいるのか、今一つ得体の知れない方向性があるようなないような。

ベースの見せ場は、そのベースのベースたる生業を如何に疎かにせず遊べるか、これに尽きます。本業は放棄できないので、しっかり仕事をしながらその上で遊ばなければなりません。とうふを運びながら峠を攻めるとか、接待と称して芸者と戯れるとか、そんな感じです。ですから、楽譜のタブ譜やコード進行だけ読んでひたすらビートに乗せるだけで仕事は完了しますけど、それなら打ち込みで十分だし、わざわざ人間が奏でる必要なんかありません。

極論ですが、ベースがベースでありながら、ベースらしからぬことをする。これができて初めてベーシストですね。

よくある傾向は他の楽器の真似とか奏法を取り入れる。ギターのフレーズを加えたり、バスドラのリズムに乗せたり、まあそれくらいのおかずは、ちょっとバンドにかじっていれば何となく思い付くところです。でもそんなのはバンドやってれば当たり前の話で、ギターやドラムと呼吸の合わないベースなんか、帰って一人でやってろと言われておしまいですからね。練習中に軽くJamってベースがおかずを加えたところギターもドラムも何の気なしについてくるけど、ギターやドラムがここぞとばかりにソロパートの如くアドリブかましてくると、手も足も出ないのがベースってもんです。ソロパートを与えられない限り、とりあえず仕事しましょうねベースは。

でも、ベース。へなちょこベースの曲は安っぽいし、コードをなぞるだけのベースなんか、ねえ。じゃあどうすんの? うーん、まあ上手なベーシストの奏法とかフレーズとか音色とか、色々聴いてみて答えを出すしかないし、そこから得るしかないでしょう。ベーシストはとにかく、ベースを聴きまくる。真似しようったって簡単じゃないですが、ヒントはたくさんあります。

本当は、音楽理論をしっかり学んでそれを根拠に音作りをするのが確実なんでしょうけど、調律に縛られず不協和音も恐れないくらいでも、いいように思うことはあります。いやまあ、その方が学術的にも音楽的にも難しいですけど。いえだからこそ、遊びという解釈なんですね。学術と理論から遊びが生まれるかと言えば、意図するところのそれは生まれないでしょう。言い換えれば、実践と経験則。

不協和音のゾクゾクするような旋律なんて、聴いたことのない人が当てずっぽうにも出来ないはずだしね。まあ不協和音でなくとも、ベースはベースでありさえすれば、何でもできます。そういう解釈でいくと、細野晴臣さんなんかすごいですね。YMOの曲にこんなのあります。

当時のYMOにしてもこのベースはなかなか遊んでますね。当初は細野さんも頑なに仕事していましたが、何かブレイクしたんでしょうか、チョッパーで色々やるのが目立ってきます。テクノとはある種機械的な音楽で、その解釈にシンセがあり、シーケンサーがあって、その時点でベースなんか自動演奏でいいわけですよ。後のTMネットワークが打ち込みだけでライブをやっちゃったりするわけですけど。でもテクノだからと何も全てを機械仕掛けにする必要はなかったんですね。生身の人間が奏でる生の音楽にも、テクノロジーが介在するんです。そういう解釈のテクノじゃないかと、細野さんのベースを聴いていて思うわけですよ。

そんな細野さんのベースの遊び心、なのかどうかはわかり兼ねますが、少なくとも冒険的な野心を感じます。YMOだからこそ持ち得た気概だったんじゃないでしょうか。その後の解散で、個々の音楽性が大きく発展を遂げたことも、それを裏付けています。

ベースを弾くなら、まず基本をしっかり学んで、それから、如何に基本を守りながら基本に逆らうか、勉強、仕事をしながら如何に遊ぶか! そんなスタンスがベースという糞つまらない楽器を、下手なライトノベルやネットゲームなんかより何百倍も面白い楽器に変えてくれる、馬鹿の一つ覚えです。

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