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Archive for 7月 30th, 2013

カメラの絞りがただ明るさを調節するだけのものだと思っている人は、是非読んでください。絞りの使い方をわかっている人には、意味のない話です(笑)

カメラには、絞りがあります。開ければ明るくなり、絞れば暗くなります。当たり前です。で、この絞りの多少でどう絵が変わるのか?知ってます?知らないから読んでる?そうでしたか、では書きます。

●絞りを絞ると、ピンホールカメラに近づく

基本的なことですが、カメラにはレンズがあります。レンズが大きければ大きいほど、つまり口径(フィルター径)が大きければ大きいほど、明るくなります。絞るということは、それと逆行する行為。どうなるかというと、どんどんレンズの口径を「殺して」いるのです。故に、暗くなります。

ピンホールカメラはご存知でしょうか。レンズがなく、ただ穴を開けただけの構造で、そこから光を通して投影します。ただの穴から光が通るのか? 昔は雨戸に空いた穴から障子に逆像が映ったりとかありましたが、今の世でその実体験をするのは難しいですね。学研の学習雑誌に付録があったのを覚えていますが、恐らくそれが最後の記憶です。

ピンホールカメラは暗いですが、レンズのカメラにはない優れた特徴があります。それは、焦点がないということです。つまり、ピントを合わせなくていいのです。どんな距離でもピントが合いますから、合わせる必要がない。ね?すごいカメラでしょ?

では、絞りを絞って、ピンホールカメラに近づけたとしましょう。するとあら不思議。ピントの合う範囲が、手前から遠くまで、ぐんと広がるんですね。レンズのボケがキャンセルされて、どんどんピンホールカメラに近づくからです。

専門用語で、このピントの合う範囲のことを、被写界深度といいます。高級カメラのピントのリングに、F8だとこの範囲とか、F11だとここまでとか、目盛があったりします。それがそうですね。

●絞りを開ければレンズが生きてくる

逆に絞りを開ければ、レンズの特性がフルに発揮されます。背景をボカすための基本操作ですね。暗い場所で手持ち撮影する際も、絞りを開けます。しかしそれは、レンズの弱点もさらけ出すことになります。色収差の問題ですね。絞りを開ければ開けるほど、レンズの良し悪しが写り込みます。でもまあ、通常の写真では問題にならないでしょうね。

細かいことを言うと、絞りの羽の枚数でボケの良し悪しが出るとか言う話もありますね。円形に近く絞られる方が、丸くボケてくれます。羽の枚数が5枚だと、微妙な位置で何となく五角形に絞られます。すると、ちょっと明るい遠景などが五角形にボケたりします。この辺りもレンズの良し悪しと言えそうですが、その辺りまで理解の深い写真家なら、レンズによってこの辺りの絞り値は使わない方がいいとか、逆にその絞りの形をうまく利用して夜景の撮影をしたりもします。ね?奥が深いでしょ。

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これは、光が五角形にボケた例。実は、絞りの形なんですよ。知ってました?

フィルタを駆使する撮影をするなら? この答えは簡単ですね。レンズの口径を生かすには、絞りを開ければいい。逆に絞れば絞るほど、フィルタの影響を受けにくくなります。クロスフィルターなどを付けて絞りを絞り込んでいくと、光の線が途切れ途切れになっていき、最後には点のようになってしまいます。

絞りとは、これほどまでに写りに影響するものなんです。シャッター速度は時間軸の幅ですが、絞りの多少は単純な光の多少だけでなく、レンズ特性の多少でもあるんですね。

これに、フラッシュ撮影の話を加えると、もっと色々面白い話ができるんですが、その分難しくなるのでやめときます(笑)

●絞り優先AEを使おう

では、今時のカメラで絞りを生かした撮影をするには? これはお分かりでしょう。絞り優先AEを使うってことですね。でも難しい!なんて思ってません?いえいえ、コツさえ覚えればなんのことはないです。

よく言われるのは、晴天時で「感度分の16」。これはいちいち解説しません(笑) 基本操作はその晴天を基準に、明るさに合わせて絞りを開ければいいという話ですが、絞り優先のAEなら適当な絞り値でも、カメラがシャッター速度や感度を勝手に調整してくれるので、心配無用。むしろ覚えるべきは、露出補正のテクニックです。

高級なカメラなら、画面上のいくつもの箇所で露光を計ったりします。これが安いカメラだと、平均測光といって画面全体で大雑把に計算します。これで、露光の計算に差が出るのはお分かりですね。しかしそんなことより重要なのは、被写体の光の反射率まで理解しているわけではないと言うこと。高級カメラなら色々自動補正もするようですが、それでも限界があります。

被写体の光の反射率なんて言うと、???でしょう。私にもわかりません(笑) でも簡単に見分ける方法があります。それは、「白い被写体はプラス、黒い被写体はマイナス」なんです。どういうことかというと、白いものはカメラにとって明るく感じられます。だから、カメラは白が相手だと勝手に暗くしてしまうんです。逆に、黒い相手だと、暗いと勘違いして明るくしてしまいます。だから人間が補正するんですね。

これは明るいんじゃない、白いんだと(笑)

露出補正は、そのための機能です。もちろん、意図的に露出をオーバーにしたりアンダーにしたりという使い方もありますが、それは今する話じゃないですね。絞り優先で絞りが決まった、ピントの深度もバッチリ、ボケ味もOK、…しかし暗い!  と良く見たら被写体が白い。そんな時に、プラス補正するわけですね。

昔は、フィルム感度という絶対的な縛りがあったので、絞りやシャッター速度を駆使して写真を撮るものでしたが、今はデジタル。絞りが足りない、シャッター速度が足りないといった場面では、カメラが勝手に感度を調節してしまいます。当時カメラを握っていた人間の誰が、フィルム感度が自由になるなんて想像したでしょうね。言い換えれば、それだけ絞りの自由度が大幅に高まりました。

こんなに自由になった絞りを使いこなさないなんて、絶対もったいない! と、今時のカメラ小僧に言いたくて書いてみました(*^^*)

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 岐神葵のぼうけんのしょ。

 岐神葵のブログらしいです。
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 架空の人物の閉じた世界のありえない話なんかより、何百倍も面白いリアル体験。そんな人生を目標に、意味不明な挑戦と挫折を繰り返しています。

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