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久々の遠距離交信ですよ

Posted on: 2011年10月17日

太陽活動がグングンと活発化していますね。昨日~今日には小規模なフレアが観測されました。

http://swc.nict.go.jp/sunspot/

無線のコンディションと、太陽活動は、密接に関連しています。短波(HF)では、成層圏の電離層で電波を反射させて、遠方と交信するのですが、この電離層のいわゆる密度が、太陽風などの影響によって濃くなったり薄くなったりします。つまり、太陽の活動が活発でないと電離層は薄くなり、電波が反射されず交信できなくなります。逆に太陽の活動が活発だと電離層の密度が濃くなるため、弱い出力の電波でも強力に反射するため、とんでもない遠方と交信できたりします。

今日交信したのは、オランダでした。他、近くですが台湾などとも交信しました。交信はしなかったものの、フィンランドやノルウェーの声も聞こえましたね。中国の各局も盛んに声を出していました。

太陽の活動は11年の周期だと知られています。ここ数年、その周期から大幅にずれて、本来なら今頃が活動ピークになっていたはずなんですが、ようやくここ半年くらいで上昇に入った模様です。この時期の遅れは、かつての活動極小期にも見られた傾向で、今後の太陽活動が低迷する可能性が指摘されています。だとしたら、今回の上昇後は長期間、活動が低迷するのかも知れません。

無線家にとっては、長距離通信が難しくなり、当分の間はお預けになるのでしょうか。そうなると、今後数年が最後のチャンスとなることにも、なるかも知れません。急いで短波の無線機を購入した背景には、そんな理由もあったりします。

  免許を取得してすぐの、今から5年ほど前は、太陽活動が終息する時期でした。タイミングとしては最悪だったのかも。でもそれが、返って技術や知識を溜め込むためのいい切欠になりました。最初にのめり込んだのは、430MHzバンド。遠距離通信が難しい周波数帯ですが、だからこそ勉強になりました。どうやったら遠くと通信できるか。それを少しずつ知って、実践していくことが面白かったですね。アンテナの利得とか、ケーブルの損失、無線機のパワー、それより何よりロケーション。普通の平地だと50Wのパワーで大きなアンテナが必要なのに、山に登ると携帯電話よりも小さな無線機で100kmを越える遠くと交信できたり。なるほど、技術と知識で世界が広がる楽しさをその時、味わいました。

それから、周波数や電波形式によっても、交信範囲が広がることを知り、ますます楽しくなります。短波の、7MHzの大混雑の通信を初めて聴いたときは、本当にビックリしましたね。北海道から沖縄まで、何十人何百人もの方々が一斉に声を出しているのには、驚きましたね。同じ頃、18Mで中国の局のCQを耳にし、さらに驚きました。車に付けたわずか1m半程度のアンテナで、何千kmも離れた所の声が聞こえるなんて!

その後は、太陽活動が終息して遠距離はさっぱり。何となくコンテストに参加してみたり、アワードを追いかけてみたり、そんな感じで細々と交信を重ねていました。お陰さまで、7MHzでは何とかAJD(日本の全エリアと交信)をゲット。新年のQSOパーティーと墨田区七福神アワード、東京UHF、ALL JA、6m&Down、フィールドデーなど、適当に参加しています。

今更ながら、山登りとの相性がよかったのも、無線ならではの特色でしょうね。単にアウトドアで持ち歩くと便利という程度のものでなく、先述の通り山の上からだと、とんでもない遠くと交信できます。乾電池数本の電力、携帯よりも小さい無線機が、関東を飛び越えて繋がる楽しさ。また、山同士でコンタクトが取れるのも新鮮でした。そうした山岳移動の無線局を追いかけることも面白くて、自分が登ったことのある山からのコールには、思わず声を掛けてしまいますね。「そちらの天気は?」「山頂の様子は?」「道の具合は?」「どのルートで登られました?」と、会話も弾みます。

別に、無線がしたくて山に登ったわけでも、山に登ったから無線がしたくなったというわけでも、ないんですけどね。そこまで熱心な無線家というわけでもないですし。でも、いずれも補って余りある楽しさです。

2件のフィードバック to "久々の遠距離交信ですよ"

夜になると太陽からの太陽風(人体に有害な宇宙線)が弱くなり(直接太陽に向かないのだから当然なんですが)地表に近い方からの電離密度が薄くなってきたり、消えてしまったりします。(本当の因果関係はまだ解明されてないそうですが・・) 従って7MHzに関して言えば、反射する電離層までの距離が地表より遠くなって、届く距離も長くなるため、夜は遠くの電波が聞こえたり届いたりします。 もっとも、使用する周波数やその時のコンディションが変われば状況も大きく変わります。ちなみに、夏場は夜でも国内は結構遅くまで開いてる(交信できる)ので、違いを耳で体験されるとよいと思います。

なるほど電離層の解説ありがとうございます。
夜間は国内ですと3.5Mがよく入りますね。気長にラグチユーされている方が多くて、
3.5Mも面白そうだなあと思ってました。
今日は28Mでマリアナ諸島の局(日本人の移動運用)が取れました。
何だかコンテストだったようですね。

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 岐神葵のぼうけんのしょ。

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