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連載企画 富士山頂を目指そう!Vol.7ですよ

Posted on: 2013年4月25日

今回は、スポーツタイツです。
最近特に、高尾山では必ず目にするほど普及してきたスポーツタイツですが、その機能性や実際の効果など、スポーツをされない方にとっては、どんなものなのか興味があるところかと思います。

まず、スポーツタイツには大きく分けて、2つのタイプがありなす。ひとつは「コンプレッション系」、もうひとつが「サポート系」です。両方の機能を併せ持ったものもありますが、それらはサポート系に分類されるようです。

コンプレッション系のスポーツタイツは、足の部位に合わせた圧迫力を持っています。SKINSなどは段階圧着といって、股から足首に向かって段々圧力を強くし、足先から静脈の血液を心臓に押し戻すポンプのような効果があります。足は第二の心臓とも呼ばれますが、通常は歩いたり走ったりし筋肉が緊張・弛緩することによって、静脈内の血液が心臓に戻されやすくなります。そうした効果をより高めるのが、コンプレッション系タイツです。足先から胴体に向かって圧迫させる、マッサージとも似てますね。

効果の程には個人差があり、しかも着ている状態と着ていない状態を比較するのが不可能なので、効果については否定的な意見も見受けられます。それなりの価格の製品ですから、プラセボもあるかと思われます。しかしながら、一日着用して家で脱いでみると、タイツの縫い目が足にくっきり跡がついて残るのがわかります。それだけ足全体が圧迫されているということですね。

初めてコンプレッションタイツを履いた日は、登りでの疲れが少なかったです。その後の下りで、脛にこれまでにない疲労感を感じました。よく見ると、タイツがずり下がって、膝でシワになっていました。その部分だけ強く圧迫されたらしく、血行が悪くなっていたようです。

すぐにタイツのシワを伸ばしてみると、それまでの疲労が嘘のようになくなりました。シワがあると逆効果だというのと、きちんと履けば効果が期待できると実感した瞬間ですね。

続いて「サポート系」です。
サポート系の特徴はなんと言っても、独特の縫い目でしょう。これは、伸縮力の違う二種類の布を縫い合わせていて、強い伸縮力の布を、テーピングの理論で関節、特に膝関節を保護するように作られています。そういう意味では、サポーターの機能に極めて近いです。そして、圧着による血流効果も期待できます。

サポート系の高級品は、その価格に少々驚かされますが、テーピング効果による関節保護を考えれば、妥当な金額かと思います。両足分のサポーターとコンプレッション系タイツをまとめて買うより、安上がりだからです(笑)

それはともかく、登山特に年配の方にとっての最大の懸念は膝の故障です。登山を諦める最大の理由は、間違いなく膝の不安です。このサポート系タイツなら、膝関節を壊す心配が減りますし、壊れる前に保護することにもなります。

膝の故障で典型的なのは、靭帯の損傷です。これは、膝の無理な動き(外転・内転といった膝関節本来の動きと違う無理な動き)によって起こります。そうした無理な動きを防ぐ効果もあります。また半月板の損傷(膝関節変形症)などを事前に防いだりする効果も見込めます。

かつて山が好きで、よく登られていた方の多くが、膝の痛みで登山を諦めています。あらかじめそれを予防できたり、軽度の痛みを克服できるとしたら、それはとても素晴らしいことだと思います。その効果の多少に関わらず、そういう思想の商品なら、素直に応援したいですね。

サポート系タイツは高価ですので勇気が要りますけど、私は使って良かったと心から思っています。

付け加えて、両者のタイツに共通するのが、吸汗速乾性能と保温性です。汗はかいてもすぐ乾き、履いていた方が涼しいと感じるほどで、夏でも暑さを感じません。そして寒さの中では保温性もあります。この機能だけでも、登山に最適なのです。そして、山の強烈な紫外線を防ぐのにも役立ちますね。

スポーツタイツ程の効果ではないですが、いわゆる見せタイと言われるタイツも、低山ではよく見かけます。山用であれば、吸汗速乾と保温、それから紫外線防止には充分役立ちます。短パンや山スカートと組み合わせるのが定番ですね。足裁きがしやすくなり、山での機敏な行動にも向いています。

登山以外のスポーツ、ジョギングやサイクリングなどでも活躍します。そう考えると、意外と安い買い物かもしれません。コンプレッション系のSKINSは、就寝時などの着用も推奨しています。他の製品は禁止事項となっていますけどね。

最近の山ボーイ・山ガールの定番アイテムですが、むしろお勧めしたいのは年配の登山者です。これで行動範囲が広がるのなら、ますます普及してほしい一着といえるのではないでしょうか。

さて次回は?うーん、トレッキングポール?

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 岐神葵のぼうけんのしょ。

 岐神葵のブログらしいです。
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