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連載企画 富士山頂を目指そう!Vol.11ですよ

Posted on: 2013年4月30日

今回は、高尾山の次の山と題してみます。

高尾山から、とりあえず奥高尾の陣馬山まで登り、さて別の山に登ってみたいなと思った時。高尾山周辺で同じ程度の標高差、楽しめる山などをご紹介します。その前に、高尾山の特殊性について語っておきたいと思います。

昭和30年代の登山ブームの頃は、ある程度知れた山なら大抵、山頂には茶店があったりしました。東京なら、浅間嶺に川苔山など、今ではお店など跡形も無い山にもありました。それが今でも大繁盛し続けている山が、高尾山から陣馬山までの、いわゆる奥高尾山稜です。高尾から始まり、もみじ台、小仏城山、景信山、明王峠、陣馬山と、至れり尽くせりです。かつては小仏峠にも茶店がありましたね。

価格にプレミアがついていますが、食事や飲み物に困ることはありません。高尾山槐は食事を持参しなくとも現地調達できますね。

これは、山小屋の整備された人気のある山なども含め、かなり例外的です。山は基本的に、お店などありません。こうした店舗が整備されているのは、ケーブルカーやロープウェーなどが整備されている、観光地化された山に限られます。山小屋があったにしても、行動食や携帯食などをも依存するには些か無理があります。富士山も基本的には、食料を携帯するべきです。山に登る際は、非常用の食料も考え、原則として持参します。この高尾山の常識で以降の山を考えないように、ご注意下さい。

さて、まず高尾山近辺で同程度から、それなりに楽しめる山をご紹介しましょう。

●石老山
 IR高尾駅の次の駅、相模湖駅から登ります。高尾山と同じく、寺院の境内と渾然一体のいわば霊山です。周囲10mを超える巨大な岩が見所で、相模湖を一望できる眺望も期待できます。コースを相模湖のダムから歩けば、低山ながら自然豊かな相模嵐山を経由して縦走できます。帰りは歩いてもOKですが、バスもしくは、相模湖を渡し舟で渡るという他にはない楽しみ方も出来ます。

●岩殿山
 JR大月駅からすぐ。巨大な岩場のある低山ですが、かつて山城としての栄華を誇っていました。史跡、難所、眺望の三拍子が揃った楽しい山です。途中の兜岩の鎖場はスリルたっぷり。

●仏果山~経ヶ岳
 神奈川県の新たな水瓶、宮ケ瀬湖の東に位置する山塊。展望台から宮ケ瀬湖を一望でき、その向こうに聳える雄大な丹沢が素晴らしいです。

●御岳山~日の出山
 ケーブルカーのある観光地ですが、高尾山同様登山者の人気も高くてルートも豊富です。日の出山は眺望が素晴らしいです。

●大岳山
 この山のルートも大変多く、難易度の高目のものもありますが、御岳山から続けて登るのが最も手軽でしょう。そういう意味では気楽に挑戦できる山です。そして何より、東京で最も目立つ山だけに、他の山から大岳山を簡単に見つけられることから、印象深い山となるでしょう。

●川苔山
 奥多摩の人気の山ですが、少し奥まったところにあり、ある程度足に自信がついてからが良いかと思います。百尋の滝や苔生した川の源流など、優美な自然を堪能できます。

●塔ノ岳
 丹沢で最も人気のある山でしょうね。ヤビツ峠・表尾根から登り、大倉尾根というのが定番です。高尾山と比べるとかなりのハードルートですが、富士山に挑むなら絶対に登っておくべき山です。

●三つ峠
 巨大な富士山を目の前に出来る、富士見で最も有名な山でしょう。太宰治の随筆にもこの山が登場します。

●鷹ノ巣山
 奥多摩の山で、東京都最高峰の雲取山に続く石尾根の途中にあります。頂上付近にカヤト(草原)を抱え、素晴らしい眺望です。

●大菩薩嶺
 この峠の名の、未完の長編小説で有名です。大和時代にまで遡る古甲州道の峠道です。甲府盆地を一望でき、南アルプスや富士の眺めも素晴らしいです。百名山の一つ。

 概ねこんな感じでしょうか。季節や天候によっては、難易度も大きく変わりますが、概ね標高差1000m程度で、行動時間が6時間前後と考えて選びました。上の方が難易度が低めです。順番的にも、何となくこんな感じで少しずつ山の標高や難易度を上げていけば、徐々に技術や体力を向上できると思います。

 もちろん、必ずしもこれに従わなくても構いません。自分の力量含めて、登りたい山にどんどん挑んでみて下さい。その興味こそ、山で必要な準備を揃えていくトレーニングになります。天気や山の情報を参考にしながら、必要なものをイメージしてみて下さい。そのベースとなるのが、これまで登ってきた経験です。たかが高尾山でも、「あの斜面であんな道具があったらいいな」とか、「こんな行動食、水分補給が出来たらいいな」とか、色々とあったかと思います。そのイメージを大切に、少しだけ難易度の増した山に挑むわけです。

月に到達したアポロも11号に至るまでに、10回もの試作、試験飛行がありました。月を周回して帰ってくるミッションもあったんですよ。どんな偉業も、ステップバイステップです。焦らず、確実に、楽しみながら進めていきましょう。

 次回は、万が一の非常装備です。

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 岐神葵のぼうけんのしょ。

 岐神葵のブログらしいです。
「事実は小説より希なり」
 架空の人物の閉じた世界のありえない話なんかより、何百倍も面白いリアル体験。そんな人生を目標に、意味不明な挑戦と挫折を繰り返しています。

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