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富士山頂を目指そう!番外編コラム「ついに富士山ですよ」

Posted on: 2013年7月1日

富士山を目指して、およそ1年近く山行を重ねてきた友人との行脚も、いよいよその目標に到達です。来週末、天候に恵まれれば、富士登頂を決行します。

普通は恐らく、ここまでの鍛練はしないでしょう。むしろ、体力より心肺機能の問題ですね。なので、ランニングを重ねる方が恐らく効果的だし、達成率も高いです。しかし私は、敢えてその選択をしませんでした。何故なら富士山頂は目標かもしれませんけど、ゴールではないからです。謂わば、中継地点です。

本当に知ってもらいたかったのは、登山そのもの。富士山を目標に据えたのは、素人にも分かりやすい、表現は悪いですが「餌」に過ぎません。富士山を目指す上で、日本一高い標高なのだからと、少しずつ標高を上げながら山を制覇していって、丁度1年後に富士山の高さになるように登っていこうと、プランを立てました。その地道な積み重ねの結果、本来目標であった富士山のことはともかく、計り知れない山の楽しみを味わうこととなります。最早、富士山なんてどうでもいい、うーんどうでもいいわけじゃないですけど、それに固執することもないでしょう。登れないかもしれません。天候に恵まれないかもしれません。それでも、それが山の天気。山というものです。今回ダメでもまた登ればいい。そう思えたなら、かなり山を知り得た証かもしれないなと。

私はただ、山の道案内をしただけ。一緒に登りたいから誘っただけです。そこから何を得たかは、本人のみの知るところ。自然界の抱える過酷な現実、厳しくも優しい自然の掟、自分自身の体と心と向かい合い、困難や不測の事態に対処する心構え、体が自由に動くこと、食事が美味しく食べられることへの自然な充足感。そんな思い出が、富士山に登ることで一気に思い出されるはず。

富士山に登れば、雲さえなければそれまで登った殆ど全ての山を、眼下に確認することができます。ただ山の名を知っているだけでなく、そこに数々の思い出が含まれます。

私の場合ですが、その膨大な情報量の思い出に圧倒され、しばらく呆然と下界を眺めていました。それはここに辿り着くためだったかもしれない。多くの山頂で眺めてきた富士山に、今登っている。快晴のもと白く輝く姿だったり、雲を携えていたり、傘を被っていたり。ダイヤモンド富士という有り難い光景も目にしました。そんな思い出と一緒に登っているような、不思議な感覚でした。

今年は天候が安定せず、なかなか読むのが難しいのですが、基本的に例年より早め早めで考えています。混雑回避のためにも、時期をかなり早めに設定しました。

どんな富士山が待っているかは、全然わかりません。だからこそ楽しみだし、別にどんな富士山でも受け入れられる。山なんてそんなものだから、期待に添えなかったら、また登ればいい。

そんな山の神様の気まぐれも、これまで教えてきたつもりです。私自身は二度目の富士登頂ですが、本当に楽しみです。

富士山は日本の山としては珍しく、四季の変化に恵まれない山ですね。梅雨時に一気に雪が溶けて、梅雨明けと同時に夏を迎えます。そろそろ紅葉シーズンかと思われる頃、一気に雪山となります。この短い夏の間だけ、普通の人でも気軽に登れる山となります。この山は、正直に言うならかなりつまらない山なんですよ。登ったところで下界は見えても、判るのはせいぜい富士五湖とか海とかその程度。植物も少なく、岩場のようなアスレチックなノリもなし。ひたすら砂漠のような、延々と続く坂道を5時間以上かけて登るだけ。

でもそれが、楽しみなんですよ。何故でしょう?(笑)

それこそ、山の楽しみなんですよね。山は、ひとつ山じゃない。いろんな意味で、みんな繋がってるんですよ。どこがどう、どんな風に繋がっているのかは、是非あなた自身の目で、足で、確かめてみてください。その繋がりは、登った山の数だけ見つかるはずです。

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 岐神葵のぼうけんのしょ。

 岐神葵のブログらしいです。
「事実は小説より希なり」
 架空の人物の閉じた世界のありえない話なんかより、何百倍も面白いリアル体験。そんな人生を目標に、意味不明な挑戦と挫折を繰り返しています。

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